国スポ 期待高まるチーム大分 今年も千点以上目指す 【大分県】
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トリニータ 開幕直前特集②キャプテン鈴木義宜インタビュー 個人の特徴を生かし、連係を深める
キャプテンマークをつけて2年目のシーズンが始まる。自陣からパスをつなぎ、攻撃を組み立てる大分のサッカーにおいて、チームを最後尾から支えているのがDF鈴木義宜だ。冷静な守備対応と空中戦の強さで今やチームに欠かせない存在となった鈴木に、これから始まるリーグ戦に向けて意気込みを聞いた。
Q:リーグ開幕を前にルヴァンカップがありました。初戦の湘南戦は試合終了間際にミスから失点。チャンス、シュート数で上回っただけに悔しい結果となったのでは?
決めるべきところで決めなければいけない試合でした。前線の選手もそうですが、後ろの攻撃の組み立ての質を上げる必要があります。チャンスはつくれているので、気持ちを切り替えてリーグ開幕戦に臨みたいです。
Q:新戦力が11人加わりましたが、チームとの融合はいかがですか?
新加入の選手は能力が高く、戦術理解も速いので問題ないと思います。今のところは良い方向に向かっています。お互いのプレーの特徴を知り、すり合わせるのにはどうしても時間はかかります。どこでどのタイミングでパスを受けたいのか。その辺は試合をこなしながらタイミングを合わせていけばいいと思います。
Q:G Kを含めた最終ラインは昨季とメンバーが変わっていません。成熟度が上がり、大崩れする心配はなさそうです。
崩れてはいけないポジションなので、より強固にタイトにプレーで隙をつくらないようにしなければいけません。今までやってきたことは間違っていないし、それをさらに突き詰めていければと思っています。昨年以上の強さを求めたいです。
Q:自身の出来に関しては?
個人的にはまだまだ、という感じです。例えば対人プレーとか、細かいところを挙げれば改善するところはいっぱいあると思います。自分としてはあまり良くないと思った試合でも、周りからは良かったと言われるときもあります。褒められるのはいいことですが、自分のなかで「どうなんだろう?」というのもあります。そのへんのギャップみたいなものも埋められるようになりたいです。
今季もキャプテンとしてチームを引っ張る
Q:3年連続フルタイム出場。けがが少ないこともありますが、ファウルも少ない。調整を含め、自身で気をつけていることはありますか?
体のケアは普通にしています。それ自体は特別なことではない。よく寝て、よく食べる。当たり前のことを当たり前にしています。ファウルをもらわないのも事前の準備でカバーできることがあります。今までやってきたことの積み重ね。今年も何か大きく変化するようなことはないです。
Q:いよいよ今週末からリーグ戦が開幕します。プロ6年目の心境は?
いよいよ始まるな、という感じです。特別な思いはないけど、やっと試合ができる楽しさはあります。
Q:とつとつと語っていますが、普段からそんな感じなんですか?
こんなんですね。あまりしゃべらないですし、マイペースなんです。キャプテンとなり発言することが多くなり、多少は慣れてきたとは思います。
Q:では最後に今季の目標を教えてください。
個のレベルは上がったと思います。連係が良くなれば昨年以上のサッカーができると思います。メンバーや組み合わせが変わっても、やっているサッカーは同じ。個人の特徴を生かしながら、チームとしてやるべきことをやれば良い成果を挙げることができると思います。
184㌢の体を投げ出して相手のシュートをブロックし、いくつものピンチを防いできた。空中戦でも強さを発揮し、的確な位置取りでクロスを何本も弾き返す。自分たちのミスでピンチが続けば、両腕を振り上げて味方を鼓舞する。宮崎産業経営大学在学中に強化指定選手として大分に加入し、翌2015年からほぼ毎試合に出場を続ける。プロとなり今季で6年目を迎えた。27歳、年齢的にも周囲を引っ張っていかなければならないことは、本人も自覚している。昨季からキャプテンとなり巻いた腕章は、その重みを感じさせつつも、さらなる成長へのきっかけにつながっている。今季も試合出場記録を伸ばし、最高のパフォーマンスを見せてくれると約束した。
「チームがひとつになれば目標の6位は達成できる」と語った鈴木義宜
(柚野真也)