国スポ 期待高まるチーム大分 今年も千点以上目指す 【大分県】
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トリニータ チーム最年長となった三平和司、自然体でシーズンを迎える
大分在籍8年目、今季はチーム最年長となった三平和司。来るシーズンに向けて仕上がりは順調だ。「昨年はインフルエンザで出遅れたが、今年は万全。年々、求められることは違うが成長を感じている」。32歳の表情はいつも明るいが、今年は充実感が漂っている。三平のポジションは固定されていないが、ここ数年はトップとその下のシャドーで出場することが多い。得点、アシストとフィニッシュに関わることが求められ、この重要なポジションは毎年のように補強が敢行される。今年はFWの知念慶、渡大生、MFの野村直輝、町田也真人が加わり、彼らとポジションを争うことになる。
片野坂知宏監督が就任した当初からチームに在籍する三平は、常に主力として起用されている。新加入選手と比べて戦術を熟知しており、一日の長があると思っていたがそうではないようだ。「戦術は毎年のように変化しているので、それほどアドバンテージにはならない。長く一緒にやっているので監督の性格とかは分かる部分はある」と話す。起用法についても、「監督は既存の選手が試合でどれだけのパフォーマンスを見せるかは分かっているので、同じくらいの力なら新しく入った選手を使うと思う」と分析。それでも「必ずチャンスは来る。そのときに最高のパフォーマンスを見せればいい。ポジションの序列は気にならない」と前向きな言葉に自信がにじむ。
今季は始動からコンディションは良好
今季は始動から主力組に入ってプレーすることが多く、開幕スタメンを狙える位置にいる。2年前から数値化される運動量を意識しながら、口にする食べ物にも気を使うようになった。「年齢を気にすることはないが、全ては積み上げだと思っている」と自分にベクトルを向け、現状に甘んじることなく変化を求めている。
ベテランの域に達した今も存在感は大きいが、決して偉ぶることもなく周囲に目を向け、チームの目が一つの方向に向かうように気配りする。新加入選手は「サンペイさんが(既存選手との)間に入ってくれるのでなじみやすい」と声をそろえる。ピッチの内外でバランサーとして振る舞う三平は、今季もチームの中心にいる。昨季は出場機会が少なかったが、与えられた時間、与えられたポジションでチームの勝利に尽力し、首脳陣から高評価を受けた。目標を数字に表すこともなければ、鼻息荒く意気込みを語ることもない。あくまでも自然体でシーズンを迎え、出番に備えている。自身にできること、その全てを披露してくれるに違いない。
32歳の誕生日はチームメートに手荒く祝福された
(柚野真也)