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春の高校バレー女子県予選 積み重ねた優勝記録、東龍が20連覇達成

春の高校バレー女子県予選 積み重ねた優勝記録、東龍が20連覇達成

第72回全日本バレーボール高校選手権大会県代表決定戦

10月26日 女子決勝戦 べっぷアリーナ

東九州龍谷3-0大分商業

    (25-20)

    (25-13)

    (25-17)

 

 6年連続同カードとなった全日本バレーボール高校選手権大会(春の高校バレー)県予選女子決勝。準決勝で苦しんだ東九州龍谷(東龍)が大分商業に3-0のストレートで勝利し、20年連続優勝を達成した。勝って当然という環境の中で結果を出す苦しさを味わった就任1年目の竹内誠二監督は、「春の高校バレーの出場権を取ることが一番だった。どんな大会、どんな試合でも目の前の試合に集中した結果の勝利となった」と胸をなでおろした。

 

 茨城国体で準優勝してから2週間で春の高校バレー県予選が始まり、準決勝の臼杵戦で辛勝。心身ともに疲弊した中で迎えた決勝だった。前日に、茨城国体でベストゲームとなった準々決勝の大阪代表との映像を見せ、「いいイメージを持たせたかった」と心を整えた。選手の体は重く、いつものキレはない。それでも準決勝から決勝までの約1週間は東龍にとって救いの時間となった、調子が悪いなりに微調整して、勝つことに集中した。

 

強打で得点を重ねた室岡莉乃

 

 東龍が志向する「高速コンビバレー」にとらわれすぎ、セッター新改星南(1年)とアタッカー陣の呼吸が整わない場面が続いたが、困った時はレフトとエースの室岡莉乃(2年)が2枚ブロックを物ともせず強打を打ち込む。勝負どころではキャプテンの荒木彩花(3年)がブロックやスパイクで着実に得点を重ねた。第1、第2セットは最初からリードを守り連取する。第3セットは序盤にリードされる展開となったが、「安定せず、ミスも多く簡単に相手に得点を与えたけど、簡単にボールを落とさせないようにした」と室岡。2年生となりチームを引っ張る自覚が芽生えたエースは託されたパスを得点につなげた。

 

 試合内容は「最低限のライン」だったことは監督も選手も分かっている。それでも勝つことで得ることの大きさを知っている。「国体も決勝まで全てフルセットで勝ち上がった。勝つことで最後まで諦めない戦い方ができるようになった」と室岡。今大会の収穫は、集中力を保ち、粘りの守備から切り返すなど、遅まきながら目指すスタイルの一端を出せたことだ。

 

 我慢を重ねてつかんだ挑戦権。日本一のタイトルが残された春の高校バレーに向けて、荒木は「自分たちのバレーで優勝をつかみ取りたい」とチームの思いを代弁した。

 

20年連続優勝の東龍

 

(柚野真也)