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春の高校バレー男子県予選 決勝は別府鶴見丘×大分南

春の高校バレー男子県予選 決勝は別府鶴見丘×大分南

 第72回全日本バレーボール高校選手権大会(春高バレー)の県代表決定戦は20日、大分南高校体育館で男子の準々決勝と準決勝が行われた。

 準決勝に勝ち上がったのは優勝候補と目される別府鶴見丘、その対抗馬である大分南、王者奪還に闘志を燃やす大分工業、ベスト4以上を目標としてきた日田林工となった。

 

 別府鶴見丘と日田林工の対戦は、別府鶴見丘が王者の貫禄を見せた。第1セット序盤こそミスが続きリードを許す場面もあったが、中盤以降は一方的な試合展開を見せ、粘る日田林工を突き放した。第2セットも鍛え上げたサーブ、ブロックがさえ、危なげなくストレートで完勝。6月から指揮する舞裕太監督は「今日の2試合はそれぞれ目標を持って臨んだ。実験的な部分もあったしミスなども全て想定内。サーブ&ブロックの連動も狙い通り」と話し、決勝に向け自信をのぞかせた。

 

 一方、大分南と大分工業の対戦は手に汗握る大接戦となった。試合は第1、2セット共に序盤から1点を取り合うシーソーゲームの様相を見せ、試合終了まで一瞬も油断できない展開が続いた。キャプテンの森田元希(3年)が「雰囲気に飲まれて自分たちのバレーができなかった」と話すように、大分南の持ち味である拾い、つなぐ粘りのバレーボールがうまく機能しなかった。最終的に第1セット25-22、第2セット25-23で逃げ切ったものの、決勝戦へ向け課題が見えた試合となった。柿原茂徳監督は「決勝戦は挑戦者として、今までやってきたことの全てを出してほしい。勝った、負けたは後から付いてくる」と冷静に話し、決勝戦を見据えた。

 

 攻撃力、守備力など全てにおいて別府鶴見丘が一枚上手の印象だが、大分南の選手たちは「春高こそは」と意気込んでいる。特に3年生の思いは強い。何が起こるか分からないのが春の高校バレー県予選。好試合を期待したい。

 

苦戦しながらも決勝に進出した大分南

 

決戦目前、キャプテンが語る

 

別府鶴見丘・清田晟ノ祐(3年)

 

 

Q:準決勝を終えての感想は?

 ブロックミスやスパイクミスが多く、自分的には満足のいく試合ではなかった。みんなが点を取りたいという気持ちが強く、先走り、それがミスにつながった。

 

Q:現時点のチームの状況、仕上がりは?

 ピークの時より少し下に感じている。元々個人のプレーを組み合わせるスタイルだったが、今は一人一人が周りに気を配り全員で点を取りにいく組織的なバレーを目指している。そこがまだ完全にハマりきっていないのかも。自分はキャプテンとして言葉が足りないことが多いので、監督の言葉を自分の言葉としてチームメートに伝え、しっかりとまとめていきたい。

 

Q:決勝に向けての意気込みを聞かせてください。

 自分たちの目標は全国でのベスト8以上。決勝戦はストレートで完勝し、堂々と全国にいきたい。その自信はある。

 

Q:どんなプレーでチームの勝利に貢献したいですか?

 自分が点を決めるのではなく、周りが点を決めやすいよう、うまく誘導するのが自分の役目だと思っている。本当に苦しいときは自分が点を決め、チームを活気づけたい。

 

Q:決勝の相手に勝つために必要なことは?

 ここまできたら気持ちの部分が大きい。スタメンは全員3年生。最後の春高にかける思い、勝ちたいという気持ちはどこにも負けない。3年生7人は1年生の頃からずっと一緒に大きな舞台を経験してきたので結束力も強いと思う。

 

決戦目前、キャプテンが語る

 

大分南キャプテン・森田元希(3年)

 

 

Q:準決勝を終えての感想は?

 雰囲気に飲まれ本来のプレーができなかった。しかし、日頃からこのような接戦、苦しい場面を想定し、チーム内で話し合っていたので、最後は気持ちで勝つことができた。今日の接戦を戦い抜いた経験は決勝戦で生きると思う。

 

Q:現時点のチームの状況、仕上がりは?

 まだ完成形とはいえない。決勝戦は自分たち3年生にとって最後の試合になるかもしれないので、3年生が主体になって残り数日だがレベルアップを目指したい。

 

Q:決勝に向けての意気込みを聞かせてください。

 今年はずっと別府鶴見丘に負け続けてきた。今の3年生は一度も春高に出場していない。しかし、昨年の全国高校総体ではセンターコートに立ち、(別府鶴見丘と)同じ経験ができた。気持ちの面では絶対に負けないと思っている。苦しい戦いになると思うが一人一人が自分の役目を果たし、全員で勝ちにいきたい。

 

Q:どんなプレーでチームの勝利に貢献したいですか?

 自分はリベロなので、得点には直接絡めない。キャプテンとして周りに声をかけ、ひたすら球を拾い、周りをしっかりサポートしたい。

 

Q:決勝の相手に勝つために必要なことは?

 別府鶴見丘は高身長の選手が多く、攻撃力、精度も高い。ワンタッチなどでプレッシャーをかけ、どれだけ粘れるかが勝利の鍵になる。最後は気持ちも重要。そこに技術が付いてくる。

 

(甲斐理恵)