
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
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準々決勝から登場するスーパーシード4校の壁を破るとしたら情報科学かもしれない。そう思わせるほどチーム力は高く、勢いもある。選手も手応えを感じているからこそ、3年生は6月の県高校総体で敗戦した直後のミーティングで「もう一度挑戦したい!」と決意表明し、全員が現役続行を選んだ。高校3年間の集大成として「全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)」の県2次予選に並々ならぬ強い思いを持って挑む。
今大会でも4強の壁となるのが県高校総体で敗れた藤蔭となりそうだが、監督も選手もその先を見据えている。「県総体でウチに勝った藤蔭が決勝リーグで(優勝した)中津北に大差で負けた。その試合は衝撃的で、上を目指すには足りないことばかりだと痛感した」と井上聖也監督。選手も同じことを感じていたからこそ、夏場のきつい練習を乗り越えることができた。ロードワークを増やし、機械を使った筋力トレーニングにも弱音を吐くことはなかった。
ウインターカップ県予選は総仕上げとなる
“情科”の持ち味は結束力。ミニバスの頃から一緒にプレーしてきた選手が多く、あうんの呼吸で今何をすべきかを感じ取ることがきる。フィジカル強化を徹底した一夏を越えて、体力と球際の強さが身につき、相手の嫌がる守備ができるようになった。攻撃においてもノーマークでシュートを打てる状況までつくる形もできた。あとはシュート成功率となるが、“攻撃は水もの”とは、どの球技でも言われること。ただ、そんな格言も気にする様子はない。「気持ちよく、思い切りよくシュートを打たせたい。うちは誰か一人に頼るチームではない。全員でカバーできる」と井上監督。
得点が止まった時の対応や数々のイレギュラーを想定したゲームプランをイメージしている。体育館には大きな画面があり、“情科らしく”映像を駆使し可視化して、戦い方を落とし込んでいる。練習中に見ることもでき、選手、チームの成長とともに常にアップデートしている。やれることはやった自負がある。胸を張って4強に挑戦状をたたきつける覚悟だ!
4強を狙える力はある
(柚野真也)
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