
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
全国高校サッカー選手権大会県予選特集の最終回は連覇の懸かる大分。新チームとなり県高校新人大会、県高校総体と主要タイトルを独占した。全国高校総体では強豪校と対戦し、3回戦ではPKの末に惜敗したが全国の中でも高い評価を受ける。実力、経験と県内では頭一つ抜けている。
今夏の全国高校総体以降は、1年生の主力が国体選抜チームの活動で抜け、けが人も多く、トップ、セカンド、サードと三つのチームに分けて「高円宮杯JFA U-18サッカーリーグ2019」の各カテゴリーで試合をしてきたが、人数が足らずに苦戦している。全体的にピリッとせず、どこかふんわりしている。課題は昨年のチームに比べ失点が多く、「カウンターとセットプレーからやられている。中盤の負担が大きく、攻撃に支障も出ている」と小野正和監督は頭を抱える。
守備の再編が急務であるが、中学の頃から一緒にプレーするメンバーが多く、菊地孔明(3年)が「今、必要なことは練習での緊張感。かみ合わない部分も互いに意識し、コミュニケーションを取ればいい」と話すように、解決の糸口を知っている。“6年間の総仕上げ”としての思いも強く、「最後の全国選手権に出なければ何の意味もない。俺たちは何も成し遂げていない」と貪欲だ。
これまでは「明るく、楽しく」が大半を占めていたチームに、厳しさが漂い始めた。このままでは勝ち進むことができないことはチームの誰もが感じている。ギアを1段、2段と上げて20日の初戦を迎える。そのギアの数は県内でトップであることは間違いない。最初からトップギアで一気に頂点まで駆け上がるのか、徐々にギアチェンジしていくのか。いずれにしても監督も選手も全国までの道のりを考えていることは確かだ。
中盤のカギを握る永松恭聖
■基本スタイル■
■攻守のメカニズム■
(攻撃)
ポゼッション 最優先・優先・中間・優先・最優先 カウンター
(守備)
プレッシング 最優先・優先・中間・優先・最優先 リトリート
選手全員の技術が高いため、おのずとポゼッション率は高くなるが、ボール回しに終始することなく状況に応じてロングパスや速攻を仕掛けることができる。守備はキャプテンの佐藤芳紀(3年)が統率し、中盤には菊地、重見柾斗、永松恭聖の3年生トライアングルが自由に形を変え、決定機をつくり出す。
懸念材料はセットプレーの失点とエースストライカーの不在。このチームの特徴だが、技術を駆使して高さ、強さをカバーしてきた。力で局面や組織を圧倒するような身体能力に優れた選手が攻守のどちらかに出てくれば、戦力は大幅にアップするのだが。
最終ラインからチームを統率する佐藤芳紀
(柚野真也)
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