大分上野丘高校ラグビー部 佐藤武信(3年) file.827
ラグビー
ラグビー 3年生が背骨となり、展開ラグビーでダークホースとなる大分上野丘高校
ラグビーワールドカップ日本大会が盛大に開幕したが、高校ラガーマンにとって憧れの舞台を目指す戦いがある。「全国高校ラグビー」の県予選が約1カ月後に控える。34年連続出場を目指す大分舞鶴、ここ数年で急速に力をつけた大分東明が覇権を争うことになりそうだ。この2強を追うのが第3シード決定戦で勝利した大分上野丘だ。
8日に行われた「第99回全国高校ラグビー県予選第3シード決定戦」では、大分上野丘は高田に前半7-14とリードを許したが、BKを攻撃の軸に展開する得意の形に持ち込み、33-14で逆転勝利した。「3年生が3人しか残らず、ほぼ新チームとしての試合。緊張があり、難しさがあった」と白石欣基監督。前半はミスが多く、プレーがすぐに途切れリズムをつくれなかったが、後半は3年生を中心に落ち着きを取り戻し、本来の力を発揮した。
第3シード決定戦で勝利した大分上野丘
チームの軸となるのが3年生。スタンドオフでありキャプテンの松田瑞樹、身体能力に優れ、ムードメーカーの岩田幸樹、スピードがあり、ポイントゲッターの高橋凛太郎がセンターラインを構成する。
視野が広く、冷静に試合をつくれる司令塔の松田は、「(第3シード決定戦は)ミスが多くて自分たちで試合を苦しくしたが、県予選までに課題が出て良かった。ミスの少ないチームにしたい」と、県予選に向けて最高の状態で挑めるとプラスに捉えている。3年生にとって負ければ最後の大会となる。松田は、「まずは東明に勝つことを目標としたい。低いタックルでディフェンスからリズムをつくりたい」と話し、高橋は「他の高校に比べて3年生が少ないが、勝ちたい気持ちは負けない。アタックで劣勢にならないように120%の力を出し切る」と意気込みを語った。
大分舞鶴、大分東明の2強の壁が厚く高いが、白石監督は「FWが密集、連続を続け、いい展開でBKにつなげれば面白い試合ができる」と、選手の奮起に期待している。
得意の展開ラグビーに持ち込めば勝機はある
(柚野真也)