
【指導者の肖像〜高校スポーツを支える魂〜】 信じる力が未来を変えていく 柳ケ浦高校バスケットボール部監督・中村誠(前編)
バスケ
7月27、28日に行われた全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)の県1次予選で勝ち上がった注目校を紹介する。女子の2回目は大分雄城台。
県高校総体では初戦で敗退。その後、3年生1人だけが残り、ほぼ新チームとして挑んだ今大会では、苦戦しながらも要所で持ち味を発揮し、2次予選進出を決めた。昨年から外部コーチとして指導している藤竿翔太コーチは「オフェンスもディフェンスもチームとしてはまだまだ未完成なので、今日はまずディフェンス重視で挑んだ。一丸となってリングを守ろうという気持ちを前面に出してくれた」と振り返った。特に、ベンチからの声援が大きな力になったのではないかと振り返る。互いを鼓舞しながら一体となって戦う姿が印象的だった。
攻撃では中心となったのが唯一の3年生である和哥山彩奈。相手ペースにのまれそうな場面でも冷静な判断でチームメートを落ち着かせ、丁寧に得点を重ねた。さらに、急成長を見せているのが藤原花帆(1年)。ゴール下への果敢なアタックや、リバウンドに飛び込む懸命な姿勢で流れを引き寄せた。藤原について「身長は160㌢に満たないが身体能力が高く、指導したことを体現できる能力を持っている。これからチームの中心になりえる存在」と藤竿コーチも期待を寄せている。
今後の課題は「組織的なバスケ」の確立。試合ではシュートを打たされて外す場面も多かったが、スクリーンプレーなどボールのない場所での動きがきちんと機能し、うまくノーマークの状態をつくれるようになれば、得点力も伸びてくるだろう。
攻撃の中心となった和哥山彩奈
・集中力
・正確性
・粘りのプレー
最後まで集中力を切らさずに戦うことが、シード校に勝つための基本条件。加えて正確性や粘りのプレーの全てに通じるのが、最後までパフォーマンスを切らさず戦える体力だ。
今大会では体力不足により足が止まる場面も多く、時間を追うごとにプレーの正確性も欠いた。「能力はあるし、頭では分かっているけど足が思うように動いていない。体力がつけば思うような動きができ、余裕のあるプレーができるようになるはず」(藤竿コーチ)と、この夏は体育館での練習に加えて、屋外での走り込みやウエートトレーニングを強化している。
体力に自信がつけば気持ちにも余裕が生まれ、潜在能力を十分に発揮できる。夏の厳しい練習を乗り越え、ウインターカップ県2次予選に挑む。
夏休みは体力強化を図り、滞在能力を引き出す
(黒木ゆか)
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