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雷雨を味方に、国東が3回戦進出 夏の甲子園予選2019

雷雨を味方に、国東が3回戦進出 夏の甲子園予選2019

第101回全国高校野球大分大会

7月17日 第3試合 2回戦 別大興産スタジアム

大分西 020 000 000|2

国 東 000 030 00×|3

 

 最後の3回戦への切符を手にしたのは国東だった。今大会初戦となる試合、開幕から10日間空き、序盤は投打ともにエンジンがかからなかった。打線は凡打が続き、守っては鉄壁だったはずの内野陣に失策が出る。先発を任されたエースの高橋海希(3年)が2回に2失点した。

 

 天候と同じく雲行きが怪しかった三回途中に雷雨による90分余りの中断。染矢隆一監督は「逆転するイメージを持つように、みんなで話をしなさい」と呼びかけた。誰が切り出したわけではないが、これまでキツい練習に耐えた思い出や学校行事の話、たわいもない話で盛り上がり、緊張がほぐれた。「あの中断で自分たちの流れをつくることができた。先に点を許したが、割り切ってマウンドに立てた」と高橋。ブルペンで投げ込み、再びマウンドに上がったときは生命線であるストレートが狙ったコースに決まるようになった。

 

好投した高橋海希

 

 「雨が降り続けば再試合になり、自分のエラーが消える」と願ったのは岡野駿平(2年)だったが、先輩や同級生が中断時間に「ミスをイジってくれた」ことで気持ちを切り替えることができた。1点を返した五回1死二、三塁、一打逆転の場面で燃えた。「エラーを取り返すチャンス。ランナーを返すことしか考えていなかった」と走者一掃の左前適時打で逆転した。

 

 リードしてからはミスから相手に流れを渡さないように高橋が踏ん張り、隙を与えなかった。染矢監督は「投打ともによく頑張った。勝ててホッとしている」と一息つき、「次は中1日でシード校と対戦する。しっかり調整したい」と話し、高橋は「みんなで勝とう!という気持ちが強くなった。もう一度、自分たちの戦い方を見直したい」と気を引き締めた。

 

逆転打を放った岡野駿平

 

(柚野真也)