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剣道男子 実力主義を貫き選手選考、メンバー外の選手の思いを背負い明豊が日本一を狙う

剣道男子 実力主義を貫き選手選考、メンバー外の選手の思いを背負い明豊が日本一を狙う

 4年連続5回目の全国高校剣道選抜大会出場を決めた明豊。創部以来、日本一に最も近づいたと言われていた昨年は、新型コロナウイルスによる大会中止で涙をのんだ。それだけに今大会に懸ける思いは強い。

 

 岩本貴光総監督が「1年生に関しては、全国トップクラスの実力者が集まっている」と話すように、団体戦出場メンバーは5人中4人が1年生。軸となるのは藤崎敬(1年)。中学時代に全国道場対抗剣道大会で準優勝し、これからの明豊を背負って立つ選手と期待されている。恵まれた体格から繰り出す大技が持ち味。精神的に弱い部分もあったが大きく成長し、今年から大将の重責を任されている。レギュラーメンバーの他にも、控えに中学で県代表の大将、副将を経験した選手がそろうなど、12人いる1年生全員に全国で通用する実力がある。

 

選手層は厚く、選考がし烈な明豊

 

 日本一に必要なのは勢い。1年生中心のチームではあるが、相手を恐れず、捨て身の技をどれだけ出せるか、明豊の持ち味を生かせるか。それが勝敗を左右する。そのためにはどんな状況に立たされても動じず「稽古通り」にやれる平常心、大会を楽しむ心の余裕を持つことが重要となる。全ての源となる「心」を鍛えるため、選手たちは部活動だけでなく、学校生活、私生活全てを律しながら、ひたむきに練習に励んでいる。

 

 1年生の活躍が目立つ明豊だが、岩本総監督が「(新型コロナウイルスの影響で中止になった)九州高校剣道大会があれば、2年生も成績を残せたはず」と話すように、自身ではどうすることもできない部分でチャンスを失った選手も多い。「2年生に活躍の場を」という思いはあっても、勝つことを義務づけられた明豊が実力主義を崩すことはできない。監督、コーチ、出場する一人一人が、出場できない選手の思い、悔しさを背負い、日本一に挑戦する。

 

全国選抜大会では日本一を目指す(撮影のためマスクを外しています)

 

 

(甲斐理恵)

大会結果