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夏の甲子園予選特集 優勝候補筆頭の明豊、目標の高さ、意識の高さがレベルを引き上げる

夏の甲子園予選特集 優勝候補筆頭の明豊、目標の高さ、意識の高さがレベルを引き上げる

 100回目を迎える夏の甲子園。この記念すべき舞台を目指し7月7日に大分県予選が始まる。頭一つ抜けた明豊が連覇を達成するのか、それともライバルが包囲網を築き行く手を阻むのか。優勝候補に名が挙がるシード4校を紹介する。第1回は本命の明豊高校。

 

 ストップ・ザ・明豊-。どのライバル校の監督、選手に聞いても、「明豊を倒さなければ甲子園はない」という言葉が返ってくるほど、飛び抜けた存在になりつつある。昨夏の全国高校野球選手権大会でベスト8に入り、新チームになってからは春の九州地区大会で準優勝するなど、県外の強豪校と肩を並べるチームとなった。

 

 川崎絢平監督は「(過去の実績は)終わったことなので関係ない。いい経験をしたことは確かだが、積み上げたことを生かさなければ意味がない」と過去の栄光にとらわれることなく前を向く。「甲子園で勝つことが目標。昨年よりいい成績を残したい」(管大和=3年)。選手も皆、全国舞台に出場することではなく、勝つことを目標としている。この意識の高さがチーム全体のレベルを引き上げている。

 

 チームの中心は昨年の主力でもあったキャプテンの管と浜田太貴(3年)。走攻守の三拍子そろった菅が一番打者としてけん引し、チャンスに強く、長打力のある浜田を3番に据える。この2人に対し川崎監督は「キープレーヤーになることは間違いない。2人がチームを引っ張ってもらわないと困る」と話す一方で、「対戦相手から警戒されているので、2人以外が活躍すれば勝ち上がれる」と中軸を担う野辺優汰(2年)や大平晃也、伊谷幸輝ら3年生の奮起に期待している。

 

 「夏の大会はいつも練習でやってきたことができるチームが勝つ」と川崎監督。初戦となる7月11日の2回戦に向けて万全を期す覚悟だ。「優勝するためには勢いも運も必要だが、やることは変わらない」。指揮官がそう語ったように奇をてらうことなく「自然体」で挑む。

 

全国で勝つことを目標としている

 

戦力分析

 

攻撃力:A

守備力:B

機動力:B

投手力:C

選手層:A

(A〜Eの5段階評価)

 

 打線は出塁率の高い管と得点圏打率の高い浜田が軸となる。川崎監督は「打線にはある程度レベルの高い選手がそろっている」と手応えを感じている。

 投手陣は2年生の寺迫涼生を1番手に、3年生の前田力、高山竜樹が意地を見せたいところ。3人とも右の上手投げで打たせて取る技巧派。試合の状況によって、それぞれが役割を分担し、継投で試合をつくる。

 失策が少ない守備は「ビッグイニングをつくらせないことが重要」と普段の守備練習から重圧をかけたことで「メンタル面が鍛えられた」と菅は振り返る。また、実戦を想定した走塁練習を重ねたことで意識と技術、判断力がアップ。1番から9番まで足を使うことができる。

 控えの実力も先発と遜色なく、誰が試合に出てもチームの戦力は変わらない。「メンバーを固定することは考えていない。勝つ可能性が高い選手を使う」と川崎監督は自信を見せる。

 

【過去1年間の県内主要大会の実績】

第99回全国選手権大分大会 優勝

第132回県選手権 ベスト16

第141回九州予選 優勝

第142回九州予選 優勝

第133回県選手権 ベスト8

 

(柚野真也)