
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
全国高校サッカー選手権大会の県予選開幕前企画として注目校を紹介する。第5回はノーシードながらポテンシャルを秘めた柳ケ浦。部員数100人近くの大所帯で、日頃からベンチ入りを懸けた選手間競争が激しく、今大会に向けて部内選考はヒートアップ。チーム全体の底上げができており、分厚い選手層を誇る。
球際、切り替え、ハードワーク、コミュニケーションを“プレーの四原則”として掲げ、情熱、誠実、献身の“三つのチームマインド”を選手に求める。有門寿監督は「プレーの判断を明確にした。これらに当てはまらなければピッチに立てない」と、選手がトライすべきことと、絶対にやっていけないことの境界線や優先順位の基準を定義する。それが、どんなサッカーを目指すのか、ということに直結する。試合とは、チームの約束事にのっとった上で個性を発揮して初めて勝利に近づくと考えているからだ。
全員守備・全員攻撃で勝利を目指す柳ケ浦
理想は、選手が意識的に約束事を守るところから、無意識に体が動くレベルにまですることだ。ただし、無意識のレベルに行き着くためには、「意識してできるというレベルをまずはクリアしなければならない」(有門監督)。時間を要することだからこそ、理解して行動に移せる3年生がメンバー入りすることが増えるという。
今年も夏を越えて、6月の県高校総体で試合に絡めなかった選手が先発に定着したり、メンバーの入れ替わりが激しくなった。有門監督は「ウチにはスーパースターはいないが、チームのために泥くさくプレーし、最後まで諦めずにプレーできる選手がいる」と、“チームの約束事”を実践できる選手が増えたことに手応えを感じている。キャプテンの広瀬雄太郎(3年)は「誰がピッチに立つか、試合になるまで分からないが、チームのスタイルが揺らぐことはない。試合に出られない選手の分まで走り切る覚悟はある」と話す。迷いがない、それが柳ケ浦の武器なのだ。
チームの核となるキャプテンの広瀬雄太郎
(柚野真也)
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