
サッカーU―17日本代表 代表の誇りを胸に、平野稜太が世界へ挑む 【大分県】
サッカー
高校サッカー最高の大会となる「全国高校サッカー選手権」の県代表の座を懸けて、10月16日に県予選が始まる。憧れの全国の舞台に夢を抱き、39校38チームが県王者を懸けた戦いに挑む。3年生が最後の意地を見せるのか、新たなスターが登場するのか。開幕前企画としてシード4校とダークホースとなりうる2校を紹介する。第1回は全国高校総体に出場した大分。優勝候補として注目が集まる。
年間通してリーグ戦が行われる「高円宮杯JFA U-18サッカーリーグ2021 OFAリーグ(OFAリーグ)」の1部では負けなし。暫定ではあるが首位を独走するのが大分だ。昨年の全国選手権県予選の決勝で敗れ、3連覇は途絶えたが、これまで11回の出場を誇る。新チームになってからは個々の技術を駆使したパスサッカーに力を入れ、「見ている人が楽しいと思える大分らしいサッカーができている」とキャプテンの前園陽人(3年)は胸を張る。高い攻撃力を誇り、OFAリーグでは大量得点で対戦相手を圧倒する試合が多い。
OFAリーグ1部で首位を独走する大分
負ければ終わりのトーナメント戦では勝負にこだわり、自分たちのやりたいサッカーより、やるべきことを優先する。8月の全国高校総体で強豪相手に初戦負けを喫し、その思いは強くなった。小野正和監督は「全国では高さや力強さに圧倒された。ボールを回せたが、シュートまで持っていけなかった」と、両ゴール前の攻防で劣勢になったことを課題に挙げた。夏以降は毎週水曜日をフィジカル強化に特定し、平日も走り込みの量を増やした。前園は「当たり負けしないようになった」と変化を口にする。1試合通して運動量が落ちずに終盤に得点できるようになったのはフィジカル強化の効能だ。
戦術においても攻守の切り替えを意識させ、守備組織を再構築した。「失点を少なくすることが、一発勝負のトーナメントを確実に勝ち上がるためには重要になる。そのための守り方だけでなく、攻め方も見直した。相手の長所を消し、スライドやチャレンジ&カバーを徹底した」(小野監督)。1年の頃から試合に出ているGK塩治晴士(3年)が、最後尾から的確な指示で守備陣形を操作し、全体の安定感が増している。塩治は「自分たち守備陣が失点しなければ負けない。県予選では1点も与えるつもりはない」と無失点優勝を目指す。
OFAリーグ同様に他を圧倒して頂点に上り詰め、全国への弾みをつける。
自慢の攻撃は好調
(柚野真也)
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