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ヴェルスパ大分 実戦をこなしながら戦術の浸透に取り組み中

ヴェルスパ大分 実戦をこなしながら戦術の浸透に取り組み中

 本来であれば開幕1週間前の臨戦態勢だったはずが、新型コロナウイルス感染拡大防止のためにJFLリーグが延期となったヴェルスパ大分。29日の3節高知ユナイテッドSC戦に向けて仕切り直す。チームはリーグ中断後のイベントなどは自粛しているが、練習は続けている。須藤茂光監督は「決まったことなので仕方ない。もう一度鍛え直す」と話すように、時間ができたことを冷静に受け止めており、選手の状態や組み合わせなど再確認する時間に充てる。

 

 須藤体制3年目の今季は、目指すポゼッションサッカーが浸透し、揺るがぬ土台が築けている。選手の入れ替えはあったが、各ポジションで軸となる選手が残っており、過去2年間に比べてチーム戦術の浸透は速い。自分たちで主導権を握るためにパスをつなぎ、ゴールを目指す。在籍6年目のMF利根瑠偉は、「どのように攻めて、どう点を取るのか。そのために必要なことは何かを考えて動けるようになった」とチームの変化を感じている。

 

もう一度鍛え直すと話す須藤茂光監督

 

 攻撃のスタイルが固まったことで、今季は守備の構築を図る。これまでは攻撃中心の練習メニューが多かったが、今年はボールを奪われた後の守備の意識づけを徹底し、練習時間も割いている。FW前田央樹は「ボールの奪いどころやタイミングなど細かくなっているが、やることがハッキリしているので分かりやすい」と前向きだ。「攻守の切り替えを速くして、プレスをかけるところまでできているが、ボールを奪い取ることができていない。『失敗してもいいから思い切って奪いにいけ』と改めて意識づけをしている」と須藤監督。より攻撃の時間を長くするために攻撃から守備、守備から攻撃のプレッシングの徹底が、この中断期間におけるテーマの一つとなっている。

 

 チームは週末に練習試合を組むなど、実戦をこなしながらリーグ再開の時を待つ方針だ。「難しい状況だけど、自分たち次第だと思う。リーグが再開したときにいい試合を見てもらえるようにしたい」(利根)との思いを胸に、日々の練習に励む。攻守が連動したポゼッションサッカーの完成度を高められれば、この中断期間は必ずプラスとなるはずだ。

 

実戦をこなしながらリーグ再開を待つ

 

 

(柚野真也)

大会結果