
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
リベロとして活躍する石崎瑞季。153㌢の小さな体で強烈なスパイクに飛びつき、何度もチームの危機を救ってきた。病気で長期間チームから離れていたが復帰。頼れる守護神が戻り、チームに安定感が生まれた。
Q:もうすぐ春の高校バレー(全日本高校選手権大会)県予選が始まります。この時期になると思い出すのでは?
懐かしいですね。確かにこの時期になると思い出すことはあります。東龍(東九州龍谷)という最強の敵がいたので、高校3年間で一度も春の高校バレーに出場したことはないのですが、打倒・東龍に向けて試合のビデオを何度も繰り返し見ていました。本気で倒そうと必死でした。
Q:高校の頃の思い出は?
中学まではバレーがうまくなりたいという思いだけで練習してきたのですが、高校になって辻郁徳監督(現・臼杵高校監督)の指導を受けるようになり、考えてバレーをするようになりました。サーブカットのフォーメーションも攻撃も複雑でした。辻監督は1度ミスしたら交代させるので、凄い緊張感を持ってバレーをしていた印象が強いです。
Q:1年生の頃から試合に出ていたようですが、当時からリベロだったのですか?
中学の頃は部員が少なかったのでセッター対角のレシーバーをしていました。リベロで本格的にプレーするようになったのは高校からです。小学生の時に大分商業に指導を受けに行ったことがあるのですが、当時リベロをしていた「ユマさん」という方に憧れて、ずっとリベロをしたいと思っていました。中学のときに全中(全国中学校体育大会)に出場して、その勢いで高校でも自信を持ってプレーしていました。あの頃が一番体がキレていたと思います。
Q:リベロの魅力とは?
どんな凄いスパイクやサーブでも、拾えば攻撃のはじまりになるところです。私がいれば安心して攻撃に集中できると思われるリベロになりたいといつも思っています。スパイクを拾ったときの大きな歓声もゾクゾクします。
リベロとして活躍する石崎瑞季
Q:石崎さんは2016年6月にバサジィに入りましたが、途中加入の第1号ですよね。
バサジィが創立された時にセレクションがあったことを知らなかったんです。社会人になって6人制バレーを本気でしたいと思っていたときに、高校時代から何度も対戦した(キャプテンの亀井)亜由美に会って、「練習に参加してみれば」と誘われて、そこから何度か練習して入部しました。高校を卒業して短大に通っていた時もそうなんですが、環境が変わって2カ月後に、なぜかバレーがしたくなるんです。短大の時は学生生活を楽しもうとバレーを遠ざけていたのですが、2カ月後にバレーが恋しくなり小学校の時に所属していた戸次ジュニアバレーボールクラブのコーチをしました。
Q:バレーボールが好きなんですね。
私にはバレーしかない。社会人になった時も仕事一筋で頑張ろうと思っていたんですが、バレーのない生活はストレスだらけでした。バサジィに入った時は、これでまたバレーができるとうれしさしかなかったです。
Q:現役を離れて2年間空きましたが不安はなかったですか?
バレーの指導はしていたのでボールを受ける反応は思うほど落ちていなかったです。ただ、チームのみんなとは体力の差を感じました。練習中、私だけすぐに息が上がっていました。戦術に関しては、オープン攻撃をするチームなので戸惑いはありましたが、これまでと違うバレーを覚える楽しさはあります。
Q:チームは12月の県6人制バレーボール選手権大会での優勝を目指しています。勝つために必要なことは?
私は5カ月ほど病気で練習に参加できず、今月復帰したばかりなので急ピッチでコンディションを上げなければなりません。バサジィは社会人チーム。体力は高校生に負けるので、試合巧者となり大人のバレーで勝てるようにならないといけない。個人としては、私がコートに立てばどんなボールも返して、みんなが攻撃に集中できるように安心感を与えたい。遊びでなく真剣にバレーがしたくてバサジィにいるので、本気で勝ちたいです。
■プロフィール■
石崎瑞季(いしざき・みずき)
生年月日:1995年7月27日
身長:153cm
戸次ジュニアバレーボールクラブ→戸次中学校バレーボール部→大分商業高校バレーボール部→バサジィ大分
守備専門の役割を担うリベロ。守備範囲が広く、「めちゃめちゃボールを拾ってくれる」(亀井)、「性格は癒し系。いるだけで場が和む。コートに入ったら安心感がある」(山下志保)とチームメートから愛される選手。高校時代は校内持久走で2位になったことがあり、スタミナは申し分ない。
(柚野真也)
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