
県高校総体 バレーボール男子 仲間との絆で栄冠をつかんだ大分南 【大分県】
バレー
県6人制バレーボール総合選手権大会(県総合選手権)を終えて、今年の全ての活動を終えたバサジィ大分のバレーボールチーム。県総合選手権では初戦となった準々決勝で県中学校選抜に1−2で敗れ、課題が明確になった。
今年の公式戦は、すべての試合においてオープン攻撃で崩そうという狙いは見えた。県総合選手権でもこれまでと同じく、試合の序盤は通用していたが、時間がたつにつれて攻撃が単調となった。相手に2枚のブロックでマークされ、自分たちが得意とする攻撃を封じられることで、なかなかリズムをつくれなかった。試合勘が乏しく、相手のリズムになったときに粘れない。ミスが連鎖し、歯止めが効かない。ここぞという場面でスパイクも決まらなかった。
ただ、それは選手だけの問題ではなく、タイムアウトのタイミングが遅いベンチワークにも起因している。県中学校選抜戦では1セット目を先取しながら、2セット目は15点目を過ぎたところで連続3ポイント決められ、逆転を許してからタイムアウトを取った。相手は完全に勢いに乗り、2セット目を奪われ、流れを変えることができずに3セット目も失った。
普段の力を出せなかった要因としては、徳丸善基コーチが言っていたように、選手の人数が少なく、紅白戦など実践練習ができないことがある。中学生、高校生に比べ公式戦の数が極端に少ない上に、練習試合、紅白戦もできなければ試合勘は鈍る。
バサジィの代名詞となるオープン攻撃
今年の大会を振り返ってみると、結局、最後まで攻撃も守備もスイッチが入らなかったように思う。個人的な見解としては、選手たちは何となく試合に入ってしまったのではないか。選手自身には、大会、試合に臨む意気込みがもちろんあったと思うが、本人たちも気づかないところで、テンションが上がらなかったのかもしれない。
クラブ設立2年目の今年は、昨年に比べ選手の筋力もスピードも増した。ただ、これだけはどのチームにも負けない、というものが見えてこなかった。オープン攻撃で勝負するなら、絶対に取られないくらいのスパイクの精度がほしいし、ブロックに弾かれたときのフォローも厚くしたい。
それから、メンタルの強さも必要。例えばリードを許したり、逆転された場面でも、「まだまだいける」と思えるくらいの自信があれば、結果も違ってくるはずだ。どんな相手と試合をしても、それくらい強いメンタリティーを持たなければならない。
3年目の始動は約1カ月間のオフを挟み、来年1月中旬ごろとなりそうだ。中村貴敏監督は「選手選考も含めリセットしてスタートしたい」と再出発を図る。選手の失った自信を取り戻し、自分たちのバレーを発揮できる体力作りや基本技術の習得が必要となる。課題の多さは、伸びしろの大きさでもある。悔しさをバネに来年は飛躍の年として輝いてほしい。
クラブ設立2年目は結果を残すことができなかった
(柚野真也)
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