大分トリニータ 刀根亮輔 恩義を尽くし引退 【大分県】

2024/01/13
  • 大分トリニータ

 昨シーズン終了後に退団が発表され、愛するクラブに何か提言はあるかと聞いた際に、「去る者が何か言うべきではない」と前置きした上で、こう語った。「分け隔てなく、全員仲がいいのは素晴らしいことだが、厳しいことを言わない、言いたがらない選手が多い。他のクラブでは練習から言い合いやつかみ合いになる場面を何度も見てきた。言い争うことが良いことではないが、本音を語ることは必要」。刀根の口から出る言葉は、ぶしつけに聞こえながらも納得できることが多かったが、最後の言葉も示唆に富んでいた。

 

 弱肉強食のプロの世界で過ごした18年間で「メンタルが鍛えられた」。刀根はこれからも歯に衣(きぬ)着せぬ物言いで己を貫く。引退後はサッカーから離れ、新たなスタートラインに立つという。「社会常識を知らない」と揶揄(やゆ)されることもあるというが、現代の仕事観は多様化している。むしろ畑違いのアスリートならではの柔軟な発想を生かせる場があるのではと感じている。

 

「今季こそJ1に昇格してほしい」とエールを送った

 

 

(柚野真也)

 

  • LINEで送る

関連記事

ページトップへ