トリニータ 後半戦の注目選手② 高木駿と鈴木義宜の結束力

2019/07/11
  • 大分トリニータ

 2015年から4年間、チーム1の試合出場記録を続ける鈴木は、けがも少なければ、累積による出場停止も少ない。屈強なFWと激しくマッチアップするが、クレバーなプレーで仕事をさせない。今季はキャプテンとなり、監督や選手からの信頼はより厚くなった。「何も変わることはない」と多くを語らず、立場が変わってもJ1に上がっても、自分の役割を淡々とこなす。もちろん伸び悩むチームメートがいれば声を掛けるし、味方のミスを体を張ってカバーする。いつも冷静な鈴木だが、17節の浦和戦で感情を爆発させたシーンがあった。追加点を奪った2点目、空いたスペースに抜けたMF小林成豪にパスを通し、ゴールが決まった瞬間に大きなガッツポーズを見せた。「そんなことした? いいパスだったけど」と照れたが、自画自賛のパスに酔いしれ、「得点したい」と15年から続く得点記録の更新を狙っている。

 

 高木は「ノリ(鈴木)が最終ラインを統率してくれるから自分のプレーに集中できる」と話し、鈴木は「昨年から一緒にプレーしているので何も言わなくてもわかる」と連携の高さを誇る。この2人を中心に今季の大分には守る者たちの結束がある。体を張ったゴール前のぶつかり合い。届かないと知りながらも飛び込んでいくサイドのスライディングタックル。失点後の叱咤激励も、きっとその絆を深めるだろう。相手の攻撃に耐えながら、時間をかけて築いたものは、簡単に崩れない。後半戦は苦戦必須、耐え抜く試合が多くなるだろう。しかし、高木と鈴木を中心に無失点に抑えれば負けることはない。今節は攻撃力の高い札幌を零封してくれるはずだ!

 

闘将・鈴木義宜がチームを引っ張る

 

(柚野真也)

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