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東九州龍谷高校 2冠逃すも準V 春高バレーに向け復権かける

東九州龍谷高校 2冠逃すも準V 春高バレーに向け復権かける

本来の力を発揮できず敗れる

 

 えひめ国体バレーボール少年女子に単独校で挑んだ東九州龍谷高校(東龍)は、決勝戦で全国強豪校の金蘭会高校と四天王寺高校を主体とする大阪府代表に3−0で敗れ、インターハイに次ぐ2冠は達成できなかった。

 

 第1セットを落とした東龍はエースの中川美柚(3年)にボールを集め反撃に出た。第2セットの立ち上がりはテンポ良く得点を重ねたが、「相手はウチを相当研究していた」と相原昇監督。ブロックやレシーブが十分機能せず、東龍は流れに乗れなかった。本来の高速バレーが影を潜め、中途半端になった攻撃を拾われては逆襲を浴びた。それでも集中力を切らさず、粘りながら6度セットポイントを握ったが逆転を許した。相原監督は「運もなかった。あの場面で(セットを)終わらせ切れなかったのが全て」と振り返った。

 

 中川に対し徹底してサーブを集められ、リズムを崩した。また、サイドを締めてきた相手ブロックに攻撃がつかまり、サーブレシーブが乱れたことで簡単にトスを上げることができなかった。東龍の得意とする多彩な攻撃や速いテンポを引き出すトスがなければ得点力を上げられない。リベロとしてボールを拾い続けた西村弥菜美(3年)は、「苦しいボールばかりになった。あと一歩及ばなかった」と唇をかんだ。

 

決勝戦は本来のバレーができず準優勝となった

 

春高バレーに向け再出発を図る

 

 これで高校3冠の夢は絶たれたが、最終目標の全日本バレーボール高等学校選手権大会(通称・春高バレー)の優勝に向け、再スタートを切る。相原監督が「悔しい試合となった。国体はインターハイ優勝からの流れがあり完成度を高めたが、春高バレーに向けて新たに選手選考から見詰め直したい」と言えば、西村は「この負けを受け止め、春高バレーに向けて、バネにしたい。3年生にとっては最後の大会になるので勝って終わりたい」と決意を口にした。

 

 今大会精彩を欠いた中川は「どんな相手でも全力でぶつかるだけ。春高バレーでは大事な場面でスパイクを決めたい」と高校年代最後の大会に3年間の思いをすべてぶつける。県代表決定戦まで時間は多くはないが、この貴重な時間で輝きを取り戻したい。

 

試合後の選手のコメント

 

 

西村弥菜美(左)

「全国大会3冠の目標が途切れたのは残念。今回は決勝の舞台まで行けましたが、あと一歩及びませんでした。私を含め3年生が頼りなかった。下級生を引っ張っていける雰囲気を作りたいです。この負けを受け止め、春高バレーに向けてバネにしたい。3年生にとっては最後の大会になるので勝って終わり、2度目の日本一を目指したいです」

 

中川美柚(右)

「今大会は自分のプレーをさせてもらえなかったです。決勝では無駄な失点が多く、1点の重みを知った。大事な場面でスパイクを決められる準備をするだけ。絶対に日本一を取り返したいです」

 

(柚野真也)