中津東高校 垣間見せた新スタイル

2018/04/22
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2018OFAリーグ開幕特集 #03

 

 「高円宮杯JFA U-18サッカーリーグ2018 OFAリーグ」(OFAリーグU-18)に所属し、6月の県高校総体に向けて強化を図る高校を特集する。3回目は確固たるスタイルを確立し、試合を重ねるたびに熟成されつつある中津東だ。

 

 開幕戦から2試合を終えて勝利こそないが、チームの目指す方向性にブレがない。前線から果敢にプレッシャーをかけ、相手のパスコースを限定し、アバウトなロングボールを蹴らせては最終ラインで跳ね返す。肝となるのはライン設定。3バックの星野嵐(3年)を中心に最終ラインを細かく上下動し、全体がコンパクトになるように修正する。「新チームを立ち上げてから方向性は間違っていない。個の力で飛び抜けた選手がいないので互いにカバーをし合うために距離感を大事にしている」と軸丸耕平監督。

 相手チームのオフサイドの回数が多いのは、最終ラインを高く設定したからこそ。「オフサイドトラップをかけていると言うよりは“かかっている”という感覚」と軸丸監督。GKの前に広大なスペースを与える怖さはあるが、「そこは思い切ってチャレンジするしかない」と、リーグ戦で狙い通りに試合を運べているのは大きな収穫となっている。

 一方、ボールポゼッション(保持率)を高めることを意識して取り組んできたようだが、それに関してはまだ不満の残る内容と言わざるを得ないだろう。ボールの収まりどころがなく、攻撃の変化が乏しい。それでも昨年から試合に出ている上杉理貴、森木大雅、泉丈一郎の3年生が軸となり、攻撃を組み立て、精度を高めていけば今後も大崩れはなさそうだ。

 「前線で数的有利をつくってコンビネーションで崩せるようになっている」と言うのは上杉。センターバックからボランチにポジションを変えたオールラウンダーが攻撃を展開できれば、自ずと前線の選手にも好影響を及ぼすはずだ。前線と2列目の関係がこれからの見どころになるだろう。

 

最終ラインを細かく上下動し、跳ね返す

 

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