高校野球 「スピードよりコントロール」を信条とする渡辺蒼汰(大分舞鶴3年) 【大分県】

2023/07/21
  • 高校野球

 「スピードよりコントロール」を信条とする渡辺は、「球速が速ければ良い投手というわけではないと思う。コントロールが良ければ、打たれることはない」と自負している。120キロ台のストレートを精密に操り、縦長のストライクゾーンを広く使う。右打者にはスライダー、左打者にはチェンジアップやツーシームなど低めの変化球と組み合わせることで、狙い球を絞りにくくさせる。それが自責点ゼロという安定感につながっている。

 

 高校入学時に野手に転向したが、昨夏に新チームになってから投手に返り咲いた。渡辺は「秋の大会や練習試合からマウンドに立つことが増えた。何の違和感もなく投げることができた」と振り返る。走者を出しても動じることはなく、「点を与えなければいい」と打たせて取るピッチングで試合をつくった。河室監督は「渡辺がテンポよく投げると、打線もリズムよく攻撃ができる」と評価する。ターニングポイントとなったのは4月の九州地区大会。強豪校と対峙し、「コントロールが良ければ打たれることはない」ことを証明し、チームの準優勝に貢献したことが自信となった。今大会も自慢の制球力で頂点を目指す。「チームを勝たせるのが投手の仕事」との思いは強く、全ての試合でマウンドに立つ覚悟だ。

 

打者としても勝負強さを発揮する

 

 

(柚野真也)

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