大分商業高校 チームワークと確かな実力でステップアップ
- 高校総体
「この舞台で、こんな良い勝負ができて本当に幸せです」
昨年も同じカードとなったバスケットボール決勝リーグの優勝決定戦。中津北に敗れはしたが大分商業の楢原剛監督の表情は達成感にあふれていた。
指揮官は「ここまで来たからには最後まで諦めずに自分たちのパフォーマンスを出し切ろう」と伝え、選手は期待に応えた好ゲームをみせた。キャプテンで絶対的エースの阿南りさ子(3年)を中心に攻撃を仕掛け、素早い守備で相手の攻撃の芽を摘んだ。第3クオーターまで14点リードされていたが阿南や高さとパワーを持つ髙朋子(1年)らが得点を重ね、最後は一進一退となる展開をみせた。
優勝した中津北との違いは、一つひとつのパスやシュート、リバウンド、ルーズボールへの思い、こだわりと感じたようだ。ただ、楢原がよく口にする「バスケは40分。でも最後の3分間が本当のバスケの楽しさ。そして勝負のとき」を達成できた。
新チームとなり新人戦で準優勝したが、その後は結果が出ずに苦しんだ。県総体では「九州大会出場」を勝ち取り、着実に力を付けている。3年生にとって集大成であるウインターカップ(全国高校選抜優勝大会)に向けて、『どんな時でも、明るく楽しく元気よく、そして一生懸命に』を合言葉に、チームは次へのステップを目指す。(塩月なつみ)
■注目選手■
背番号4 阿南りさ子(3年) スモールフォワード
攻守に渡るオールラウンドプレーヤー。バスケセンスは申し分なく、人間的にも明るく賢い。「私は彼女を尊敬しています。今後は大分県を背負うエースとなり、指導者になって欲しい」と監督からの絶大な信頼を得ている。
背番号18 高朋子(1年) センター
1年ながらにレギュラーに定着した期待の新人。身長が高く、走れる選手であり、持久力は学校一。今後はポジションにとらわれずに特性を活かしていきたい。将来有望な選手のひとりとして期待される。