創部11年目を迎える柳ケ浦。日頃からディフェンス中心の練習を重ね、自分たちのストロングポイントである守備力を極めている。ゼロからチームを立ち上げた中村誠監督は、自分たちのバスケに自信と誇りを持っている。県総体では「初戦からほぼ作戦通りだった。クロスゲームになった時もあったけど、持ち味であるディフェンス力を発揮できた」と振り返った。

　決勝リーグでは、優勝した舞鶴に対して序盤から得点を重ね、第３クオーターまでリードした。狙い通りのスローテンポのロースコアゲームに持ち込み、キャプテンの藤田恵吾を中心に果敢に得点を狙った。両チーム一進一退の緊迫した試合となったが、最後はファールやフリースローの有無が勝敗を左右した。中村監督は「もっとゴールにアタックして、ファールを誘発できるようなプレーも必要だった」と話し、リバウンド力や勝負どころの決定力を課題に挙げた。

　九州大会では高さのあるチームが多くなる中で、ディフェンスを磨きながら、ゴール下のリバウンドやクロスゲームを勝ち切る集中力を高めたいという。県総体での手応えを自信に変え、どんな舞台であっても部訓である「信和力成」（信念を持って、和を大切にし、力の限り努力すれば必ず成功する）を体現する。（塩月なつみ）

チームを準優勝に導いたキャプテン藤田選手

■注目選手■

藤田恵吾（３年）　パワーフォワード

キャプテンであり、チームの攻守の要。監督からの信頼も厚く、技術面や精神面でもオールラウンドな活躍が期待されている

児玉倫（３年）　シューティングガード

持ち味は外角からのシュートだが、スピードを活かしたプレーを得意とし、オフェンスの要となる選手。正確な３ポイントシュートで得点を量産する。