テニス男子 大分舞鶴、ベスト8で姿消す 全国高校総体2019

2019/08/06
  • 高校総体

 野田は相手のエースから第1セットを奪い、第2セットは驚異の粘りで接戦に持ち込んだ。試合前に稲田、其田と交わした言葉に後押しされた。「俺たち3年生が2本取って勝とう」。2度ブレークポイントを取られ追う展開となったが、諦めなかった。ただ、体力で勝る相手を捉えきれなかった。「これまでメンタル面で崩れることが多かったので気持ちを切らさないようにしたが、第2セットを取られたことで体力的にも厳しかった」。窮地に立たされたフルセット、相手の力強いサーブでコート奥へじりじり下げられても、得意のストロークで懸命に押し返した。しびれを切らした相手の返球が甘くなった隙を見逃さず、ネット前でプレッシャーをかけにいく。早く試合を終わらせるために戦術のひとつとしてボレーを混ぜた。互いにポイントを譲らず試合が進んだが、救急搬送者が続出する灼熱の太陽の下での試合。体力の限界が近づいていた。「(負けたのは)悔しいけど自分のプレーを出し切った」と涙も出ぬほど消耗していた。

 

 大園洋平監督は、「3年生は最高の試合をしてくれた。全てを出し尽くしてくれた」と選手をねぎらった。3年生の日本一への挑戦は終わったが、「太田を中心に来年こそは日本一を取ってほしい」(稲田)とバトンを託した。この日の悔しさが、さらなる挑戦の出発点になる。

 

エースとして奮闘した野田

 

(柚野真也)

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