ヴェルスパ大分 愚直な守備と執念の一撃 前半戦の山場を突破 【大分県】

2025/06/19
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  • ヴェルスパ大分

 ヴェルスパ大分が、前半戦最大の山場を見事に乗り切った。JFL第11、12節で沖縄SV、ラインメール青森という昇格争いのライバルと対峙(たいじ)し、2戦で1勝1分と勝ち越し。特に無敗を誇っていた青森との一戦では、ホームで価値ある勝利を手にした。首位との勝ち点差は1。J3昇格を見据え、絶好のポジションに立っている。

 

 試合は、開始から前線から執拗(しつよう)なプレッシャーをかけ、主導権を握った。昨季は「試合の要所」での失点が課題だったが、今季はその弱点を克服。選手たちは集中力を切らさず、前後半の入り際も堅守を貫いた。GK姫野昂志の的確なコーチングと好セーブも光り、守備陣が一体となってゴールを死守。無駄な失点が減ったことが、チームの進化を物語る。

 

 攻撃では今村優介と金崎夢生の強力2トップが、相手DFとの競り合いをいとわず、自陣からのロングボールに体を張り続けた。2トップの献身が相手のクリアミスを誘発し、セカンドボールを武沢一翔や福満隆貴らが拾う展開へとつなげた。中盤でのセカンドボール回収率の高さは、まさにヴェルスパの新たな強みである。

 決勝点は、そのチーム全体の愚直さと連動性を象徴する一撃だった。武沢のクロスを今村が折り返し、金崎が押し込んだ。華やかさこそないが、積み重ねた努力が実を結んだ瞬間だった。

 

豊富な運動量でセカンドボールを回収する武沢一翔

 

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