ヴェルスパレディース 勝ち取った九州リーグ昇格
2018/01/15
- ヴェルスパ大分
勝利が決まった瞬間、ヴェルスパ大分レディースの選手たちは喜びを爆発させ、うれし涙を流し抱き合った。「3年分の思いが込み上げた。勝つことも負けることも、うれしさも悔しさも経験した。念願の九州リーグをつかめた。本当にうれしい」とキャプテンの松本芽依。14日、3度目の挑戦となる九州女子サッカーリーグ・チャレンジカップで優勝し、九州女子サッカーリーグDIV2(2部リーグ)への昇格を決めた。
試合は終始ヴェルスパのペースだった。序盤こそ力みがあったが、ロングボールを入れてくる福岡大学に対し、守備陣を統率する森山久美を中心に落ち着いて対応。守備が安定すると攻撃もスムーズとなり、徐々にパスワークがさえてボールを保持する時間が長くなる。「(パスを)刻んで崩せ」と荒川幸大監督に送り出された後半は、積極的にシュートを打つようになった。前半はトップ下でプレーしていたチーム得点王の姫野加奈子が本来の1トップにポジションを上げ、ゴールに迫る回数も増えた。しかし、得点は遠かった。
前後半70分で決着がつかず延長戦に突入。相手のCKにヒヤリとする場面もあったが、集中力を切らすことなく体を張った守備で得点を許さない。「守備陣がゼロに抑えてくれていたので何としても得点したかった」と松本。延長後半9分にペナルティーエリア内で姫野が倒されPKを得ると、松本がキッカーを買って出た。「自信はあったし、入ると思っていた」とチームの大黒柱は迷うことなく右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。これが決勝点となり、1−0で勝利し昇格を決めた。「こんなにうれしい勝利は初めて」。クラブ創設4年目、一歩ずつチームをつくり上げてきた監督には、充実感が漂っていた。
昇格を決め、喜びを爆発させる選手たち