ヴェルスパ・レディース 九州リーグ1部へ昇格、来季も攻撃スタイルを貫く

2019/11/22
  • ヴェルスパ大分

 九州女子サッカーリーグ1部リーグへの昇格が決まったヴェルスパ大分レディース。同2部リーグで2年目となる今季は、荒川幸大監督が「戦術の共通理解が高まり浸透した」と振り返ったように、安定した試合運びで結果も伴った。10勝2分2敗で2位となり、来季は新たなステージで勝負する。

 

 今季は国体女子チーム監督の佐藤岳雄氏をアドバイザー兼コーチに招き、ポゼッションスタイルの浸透を重点に置き、強化を図った。また即戦力となる社会人選手や実力のある高校生をスカウトし、下部組織から伸びしろのある選手を引き上げ、チーム内の競争力を高めた。

 

 リーグ戦序盤はけが人が多く、ポジションを定めることができずに厳しい試合が続いた。これまでチームの得点源だった姫野加奈子や本来はFWである新加入の吉岡あなんをCBで起用するなど苦肉の策でコンバートしたことがチームに変化をもたらした。「経験値の高い姫野、吉岡は慣れないポジションではあったが、しっかりと役割をこなし、彼女たちの抜けた攻撃のポジションで試合に出るようになった選手が成長した」(荒川監督)。

 

 中盤のアンカー役として攻守のつなぎを任せられた高本澪奈は、大きく飛躍した選手の一人。「難しいポジションなので戸惑うこともあったが、CBが後ろから指示してくれるので守りやすかった。相手がスピードに乗らないように前を向かせないようにはできた」との言葉に成長の跡を見て取った。献身性が高く、広い範囲でプレー。ボールのある場所に頻繁に顔を出した。荒川監督は「攻撃の芽を摘む“潰し屋”として守備の安定に一役買った。攻撃がまだまだだが課題が多い方が成長する」と期待する。

 

今季成長した選手の一人、高本澪奈

 

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