大分トリニータ 長沢駿 復活ゴールで巻き返しの予感 【大分県】

2023/09/01
  • 大分トリニータ

 192cmの長身は空中戦で負けることはなく、復活を祝った得点は得意のヘディングで決めた。常にゴールへの道筋を逆算し、相手と駆け引きする。仙台戦の得点は、「これぞ長沢駿」(下平監督)だった。クロスに対し、相手がボールを見た瞬間に視野から外れ、すぐさま前に出てマーカーを置き去りにして頭で合わせる。味方には「俺が見えたら迷わずクロスを上げてくれ」と要求するのは、絶対的な自信とゴールの形を持っているからだ。

 

 長沢が常々口にする言葉がある。「得点で結果を見せないと信頼を得ることはできない」。随分と時間はかかったが、今季初得点で存在を示した。「残り10試合ある。自動昇格のチャンスはまだまだある。ここからひっくり返したら最高でしょ」と表情は柔らかく、声に楽しげな響きが混じる。

 プロ17年目、酸いも甘いも知るベテランは、プロとして培った哲学がある。「必ずしも努力すれば報われる世界ではないが、報われるまで努力することができる」というもの。「僕には、まだまだやらないといけないことがある。得点してチームを勝利に導く」。ベテランストライカーの逆襲が始まる。

 

「ラスト10試合が楽しみ」と語った

 

 

(柚野真也)

 

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