トリニータ 新キャプテン高木駿 チームの“柱”となる「俺は俺の責務を全うする」 

2021/01/23
  • 大分トリニータ

 キャプテンとしての初仕事は、チームが始動した日のミーティングでの所信表明だった。「互いのことを分かり合う関係をつくろう。そこが大きくなればプレーでの連係にもつながる。(長く在籍した)ノリやトモキ(岩田智輝)らがいなくなったが、これまでのいいところは継承したい。勢いのある、力強さのあるチームにしたい。結果も順位も大事だが強いチームになりたい」。直観型で話し好きの男だから、思いが次々に溢れたのだろう。「長くしゃべり過ぎたので伝わったのか…」。不安はあったが、「高木がチームを引っ張る姿勢を見せた」と伊佐耕平の言葉を聞く限り、新キャプテンの決意は届いていたようだ。

 

 初日の練習を終え、レクリエーションを兼ねたメニューが多かったフィールドの選手からは楽しそうな声が響いたが、GKの練習は異なった。「初日からキツかった。ついに始まったという感じ」と、これから始まる地獄のメニューに戦々恐々であったが、表情は終始笑顔。「新しい選手が入り楽しい雰囲気でやれている」と新シーズン到来の喜びをかみしめていた。高木のGKとしての職業的長所は、鋭い反応やフィールド並のパスの精度なのかもしれない。しかし、最大の魅力は、明朗快活なキャラクターであり、サービス精神であり、その裏にあるクラブや仲間、ファン、サポーターへの愛情なのだ。キャプテン決定の際のクラブコメントで「炎のように熱い心で取り組んでいきます。“俺は俺の責務を全うする”」と結んでいるが、言わずと知れた人気漫画の劇場版で、ある登場人物が語ったセリフだ。今季、高木駿はチームの“柱”となる。

 

初日の練習に向かう高木駿

 

 

(柚野真也)

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