トリニータ 開幕直前特集③今季のチーム初得点は誰だ!

2020/02/21
  • 大分トリニータ

クラブの歴史と背番号10を背負い戦う

 

 広い視野と機転が利いたプレーで決定機を生み出し、自らも得点できる。新加入のMF野村直輝は、昨季J2の徳島で7得点・12アシストを記録。「徳島とシステムが同じで戦術も似ている」と早い段階から大分のサッカーに適合し、味方を生かし、自分の特徴を出す準備に抜かりはない。

 自身初めてのJ1だが、「やってやろうという気持ち、力を見せつけたい」との言葉に力がこもる。ルヴァンカップではメンバー入りできず悔しい思いをしたが、「ボールは保持できていたし、試合の流れ自体も悪くなかった。フィニッシュのところは個の部分」と、リーグ開幕でピッチに立つためのイメージも準備も万全だ。

 「チームが勝つための優先順位があり、自分が点を取ることは意識していない」と語るのは、大分のクラブの歴史を学び、ファン、サポーターに支えられて今があることを知るからだ。「これまで歴史を積み上げてきた選手がいて今がある。そんなバックグラウンドを背負って戦いたい」と覚悟を持って新背番号10に袖を通す。今季の個人目標は「15点に絡む」ことと、密かに今季のチーム初得点を狙っている。

 

野村直輝の得点、アシスト両方に注目が集まる

 

 

「隔年変動」で今季フィーバーの予感あり

 

 32歳、チーム最年長のFW三平和司は絶好調だ。昨季はインフルエンザで出遅れたが、今季はけがや病気もなく、チーム始動時から元気な姿を見せている。大分に初めて在籍した2011年からの2年間は、身体能力の高い、ゴール嗅覚に優れたストライカーだった。13年から京都で戦術眼と技術を身につけ、チャンスメーカーとしての才能が開花。15年に再び大分に戻ってからは前線のマルチプレーヤーとして重宝され続けている。

 「チームが勝てばいい」と得点へのこだわりは強くないが、16、18年には10得点を記録。1年おきの「隔年変動」で2桁得点を打ち出す三平にとって今年は当たり年。「そうなんだ。あまり記録にこだわっていないんで」と興味を示さなかったが、「昨年は勝利インタビューを受けていない。得点しなければ選ばれないからな〜。狙ってみよう」と浮かべた笑みに自信が読み取れた。自らのゴールでチームの勝利を呼び込む。開幕戦のイメージは膨らんでいる。

 

順調な仕上がりを見せる三平和司

 

 

(柚野真也)

 

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