絶対的エースへ変貌する 室岡莉乃(東九州龍谷1年)

2019/02/08
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 際立った運動神経と技術を発揮するのはスパイクだけではない。地をはうような姿勢から果敢なレシーブをする。「少しでも長く試合に出たい。練習からしっかり自分のプレーを出せるように考えているだけ」と本人の考えは至ってシンプル。大好きなバレーボールをやっていたい。相手が強ければ燃えるし、格下であろうとも手を抜かない。常に自分の力を100%発揮するのが室岡のバレー哲学だ。

 

 そんな室岡に忘れられない出来事がある。これまでバレーボールを楽しむことが全てだったが、憧れの春の高校バレーの舞台に立ち、あと一歩で日本一を逃した悔しさは忘れられない。勝っても、負けてもあまり表情を変えない室岡だが、春の高校バレー決勝後に初めて涙した。「相手にマークされているのは分かっていた。それに負けないスパイクを打てなかった。先輩たちがつないでくれたボールを決められなかったことが悔しかった」と振り返る。これまでに味わったことのない悔しさを知り、小さなエースは成長を誓った。「全てをレベルアップしたい。パスもして、サーブでもスパイクでも点を取って、バックアタックも積極的に取り入れたい。チームに点がほしいときにセッターが迷わずに私に上げられるような選手になりたい」。それがエースであることなのだ。

 

春の高校バレーで初めて悔し涙を流した

 

(柚野真也)

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