県高校新人大会 サッカー 柳ケ浦が6年ぶり4回目の優勝

2018/01/30
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 サッカーの県高校新人大会は28日、大分市のだいぎんサッカー・ラグビー場で決勝が行われた。柳ケ浦高校が前後半に1点ずつ奪って大分工業高校を下し、6年ぶり4回目の優勝を飾った。

 

柳ケ浦 エース芝﨑が大舞台で本領発揮

 

 雨上がりのグラウンドは滑りやすく、大きく蹴られたボールの処理は難しかった。前半18分、柳ケ浦のDF上田一成(2年)のロングフィードはやや大きすぎ、相手ボールになろうとしていた。しかし、1トップの芝﨑翼(1年)は、「ミスからチャンスになることもある」と諦めずにボールを追い、相手のバウンド処理ミスを見逃さなかった。そのままボールを奪い、GKと1対1の場面でも冷静に相手の動きを見定め、重心とは反対の方向にボールを流し込み、先制点が生まれた。

 

 芝﨑は昨年の県高校総体から先発メンバーとなり、得点を量産。大会得点王にも輝いた。彗星のごとく現れた1年生ストライカーは、新チームになってから“背番号10”を託され、名実ともにエースとなった。準決勝の中津東戦では途中交代を言い渡され、無得点のまま終わったからこそ、決勝での得点を誰よりも喜んだ。「準決勝が終わって(野口健太郎)監督から大舞台で得点を決めてこそエース。お前が本当のエースなら点を決めてこい」と激励されたことを明かした。

 

 柳ケ浦の前評判は決して高くなかった。昨年10月の全国高校サッカー選手権大会県予選で、まさかの初戦敗退。新チームになってからも思うように結果が出なかったが、再生の芽は力強く伸びていた。大石純也ヘッドコーチは「新チームも特別に能力の高い選手がいるわけではないが、負けを受け止める素直さがあり、負けた理由を突き詰める力が全員にあった」と話す。

 

 今大会、柳ケ浦は技術をカバーする運動量、球際の激しさと攻守の切り替えの速さで他校を圧倒した。「華麗なプレーはできない。でも自分がすべきことを体現する方法をみんなが知っている」と芝﨑。新チームとなり初めての公式戦は幸先良いスタートとなった。6月の県高校総体連覇に向けて上昇気流に乗りつつある。

 

先制ゴールを決めエースの役割を果たした芝﨑

 

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