目指せ東京オリンピック 女子短距離走・児玉芽生「追い風が吹いている」

2020/12/30
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 快進撃が訪れたー。今年9月のゴールデングランプリ陸上の100mで優勝し、9月の日本学生陸上競技対校選手権(インカレ)で100mと200m、リレーで3冠を達成。10月の日本陸上競技選手権でも100mで優勝。女子短距離走の児玉芽生(福岡大3年、大分雄城台高卒)が東京五輪に名乗りを挙げた。延期された五輪イヤーを控え、短距離界の新星は、何をつかんだのか。

 

 

Q:今年の好結果について

 昨年の日本選手権は優勝したけどタイムは良くなかった。世界で戦える成績ではないという感じだったので、今年は世界への挑戦を掲げて1年間やってきました。結果的にはいいシーズンでした。日本選手権は連覇できたし、他の大会でも優勝できたので、世界への第一歩は踏み出せたのかなと思います。

 

Q:今年はコロナ禍で、思うような調整ができなかったのでは?

 試合があるか分からない状況が続いた時は、不安や戸惑いはありました。でも五輪も延期になって、あと1年準備ができるのでチャンスと捉えて、本当の意味での世界への挑戦ができるように、タイムを上げることを明確にして練習をしました。

 

Q:練習ができない期間も長かったと思いますが、その期間はどのように過ごしたのですか?

 頭の中で陸上をしていました。(日本人初の9秒台を記録した)桐生(祥秀)さんの動画を見て、「目指している走りはなんだ」「どんなことを意識すれば自分の目標にたどり着けるのか」を考えました。大学の論文などを読みながら、走るイメージをしていました。練習ができる環境にあると実践ばかりになって、頭の整理ができなかった。練習が始まった時に自分の走りが描けていたので、一本一本の走りの質が良くなったと思います。

 

Q:どのように走りが変わりましたか?

 高校の時は前傾姿勢で走っていました。前に足が出てなく、力だけで勝負をしていました。今は骨盤から動かすイメージで走れています。簡単に言えば、体を起こして走るようになりました。今までは正解がわからなかったので、「骨盤を意識して走れ」と言われてもイメージできませんでした。桐生さんの骨盤の動かし方を徹底的に見て、分析し、自分の走りと比較することで、これを目指せばいいというのが分かり、すっきりしました。調子が悪いときも“戻る場所”があるから立て直すのもスムーズにできています。

 

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