空手 し烈な東京五輪代表争い 大野ひかるがラストスパートをかける

2019/09/21
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 来年の4月に決まる空手の東京五輪代表争いは、終盤戦を迎えた。日本代表として形に出場できるのは男女各1人のみ。東京五輪に出場するためには国際大会で上位に入り、ポイントを獲得しなければならない。年内までポイント争いは続き、世界ランキング上位2人が来年から一騎打ちで代表枠を争うことになる。

 

 この狭き門を争う大野ひかる(大分市職員)はラストスパートをかける。9月にあった、ランキング争いに影響を与える「KARATE1プレミアリーグ」の東京大会は、東京五輪の舞台となる日本武道館で開催された。大野のここまでのプレミアリーグでの最高はパリ大会、ラバト大会、上海大会の3位。是が非でも優勝し、残りのポイントレースに勢いをつけたかったが5位に終わった。「全体的な感じとしては練習でやってきたことは出せたが、力みが出た」と悔しさを隠さなかった。

 

 形は空手家としての「強さ」と「美しさ」を兼ね備えて競う。一点に集中して繰り出す技はブレてはいけない。ブレを防ぐためにはスピードとパワーのバランス、体の使い方が重要になる。大野は6月以降、下半身強化に取り組み、筋肉増量に着手。海外の選手に負けないパワー向上につながったという。東京大会では、重心の落とし方、ブレない演武を意識した。元々スピードと技の正確性には秀でていたが、下半身から上半身へ伝わる力の使い方が格段と向上した。ただ、あり余る力が力みにつながり「技の抜き、差しでミスが出てしまった」(大野)。

 

KARATE1プレミアリーグ東京大会で5位となった大野ひかる

 

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