四番が全得点を叩き出す 三重総合・井野紘希

2018/07/14
  • 高校野球

第100回全国高校野球選手権記念大分大会

7月11日 第3試合 別大興産スタジアム

竹 田  000 000 000|0

三重総合 001 000 20×|3

 

 安打でも凡打でも、攻守交代でも全力疾走を信条とする三重総合のファンは多い。1回戦は同じ豊肥地区で公式戦、練習試合で何度も対戦した竹田との試合。三宮大和(3年)は5安打完封の好投で2回戦に駒を進めた。

 

 投の主役が三宮なら打の殊勲者は井野紘希(2年)だった。この試合、三宮の女房役としてリードし、四番打者としては3打数3安打3打点の活躍でチームの全得点をたたき出した。互いの手の内を知り尽くす竹田の上尾隆一監督に、「相手の一番いい打者に、いい場面が巡ってきて打たれたのだから仕方ない」と言わしめた。

 

 3回裏の1死一、二塁の場面では、「相手のピッチャーが素晴らしいので、点ではなく線で打つことを心掛けた」と井野が話したように、変則横手投げの相手に対し、コースに逆らわず見事な流し打ちで左前適時打を放った。7回裏の1死二、三塁の場面では「素直にバットが出た」と走者一掃の中越適時打でだめ押しとなる3点目を挙げた。

 

 試合前の練習では打撃投手の投げる球に全くタイミングが合っていなかったが、「お前はミートしたときの打球が強いのだから力むな」という那賀誠監督の助言を受け、打席に立った。「素直なバッティングは、素直に聞き入れる耳があるから」と那賀監督は目を細める。投手が抑え、四番打者が走者を返す理想的な勝ち方で2回戦に進んだ三重総合。三宮は「いいリズムで次にいける。次も全力プレーで勝ちたい」は初戦白星に充実の表情だった。

 

捕手としても完封勝利に貢献した井野紘希

 

(柚野真也)

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