明豊高校センバツ準優勝特集② 不完全燃焼の投手3本柱 リベンジの夏に燃える

2021/04/11
  • 高校野球

 第93回選抜高校野球大会で準優勝した明豊。初戦の東播磨(兵庫)戦では制球に苦しんだ投手陣だが、2回戦以降は本来の調子を戻した3年生の京本真、太田虎次朗、財原光優が試合をつくった。苦しみながらも勝ち上がり、チームをけん引した3本柱は、日本一への飽くなき欲求を隠さない。夏の全国高校野球選手権大会へ、その思いはさらに強くなる。

 

 2試合の先発マウンドを託された京本は「仲間に助けられた。自分の実力の半分しか出せずに終わった悔しい甲子園となった」と語り、全5試合(うち3試合先発)に登板した太田は「制球面で課題が残った。もう一度、自分の投球を見つめ直したい」、3試合で救援した財原は「日本一を取れなかった悔しさの方が大きい。自分の弱点を受け止めて、夏に向かいたい」と反省ばかりが口に出た。

 

 背番号1を背負った京本は、決勝で敗れた翌日の野球ノートに「この悔しさを絶対に忘れてはいけない。これからキャッチボールの一球も無駄にしたくない。昨日の自分に勝つ」と記した。

 189㌢、77㌔の長身から投げ下ろす角度のある直球は140㌔を超えるが、選抜高校野球大会では四球が多く、ボールが先行した。「納得できるピッチングはない。個々の能力をアップして、もう一度あのマウンドに立ちたい」と、夏に向けて細身の体に筋肉をまとうように肉体改造を施す。「球速にこだわりはない。7、8割で投げてもしなやかで伸びとキレのあるストレートで勝負したい」と話し、副キャプテンとしてもチームを引っ張る覚悟だ。

 

本来の実力を出せずに終わった京本真

 

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