少林寺拳法 大分高専 全国舞台は成長の一歩

2018/03/22
  • 春の全国大会

 30年を超える歴史を持つ大分高専少林寺拳法部。昨年行われた県高校新人大会の規定単独演武の部で江藤春輝(2年)が見事優勝を果たし、全国高校少林寺拳法選抜大会への切符を手に入れた。

 長年指導する峯本敏男監督は「江藤が出場するのは4〜6級を持つ、経験の少ない選手たちが競うクラス。それでも全国に行けばレベルが跳ね上がる。今回は全国の雰囲気を知るための大会だと考えている」と冷静に現在の状況を分析する。目標は予選突破だが安易に結果を求めることはない。少林寺拳法の精神は「護身練胆」「精神修養」「健康増進」であり、その本質は“人づくり”。大会も選手たちの成長を促す場だと位置付けている。

 

 中学ではバスケットボールに熱中していたという江藤は、おっとりしていて優しいが負けず嫌いな面もある。自分の頑張りが結果に直結する少林寺拳法は「面白くてたまらない」と笑顔で話す。部の練習は週3日、2時間ほどと限られているが、納得できないことがあれば試行錯誤しながら自主練に励むことも多い。県高校新人大会の優勝はそのひたむきな努力が花開いた結果といえる。

 

 「いつか黒帯(初段以上)をつけたい」という江藤にとって、レベルの高い選手を間近に見ることができる全国大会はまたとない成長のチャンス。それが分かっているからこそ「場の雰囲気に飲まれないよう、練習の成果を出し切りたい」と意気込みを見せる。「経験を重ねればもっと伸びる選手」と峯本監督も静かに見守る。初の大舞台でどこまでやれるのか。未知への一歩に期待が高まる。

 

大分高専少林寺拳法部の本質は“人づくり”

 

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