大分高校 1年生8人で優勝し、歴史に名を残す

2018/09/29
  • 冬の全国大会

バスケットボール女子 ウインターカップ県予選(3)

 

 創部1年目の“1年生軍団”が快挙に向けて狙いを定めた。「1年生8人で優勝を狙える最後のチャンス。歴史に残るためには来年ではなく、今年優勝しなければならない」とキャプテンの秋吉楓(1年)。優勝しか視野にない。

 

 中高一貫校の大分は、2015年に中等部女子バスケットボール部を創部し、1期生が今年4月に高等部に活動の場を広げた。公式戦デビューとなった南九州四県対抗選手権県予選で、いきなりベスト4入りする派手なデビューを飾り、その後は6月の県高校総体でも4強に入り、決勝リーグを戦った。「あの頃は中津北や藤蔭とはフィジカルで負けていた」と井場田卓コーチ。その差を埋めるためにフィジカルを強化するのではなく、あくまでも「テクニックで勝負するのが分高(いたこう)のスタイル」と毎朝6時から1時間45分、ボールハンドリングの基本練習を反復し、夕方は通常通りに練習する。毎日2部練習を課し、「どこにも練習量は負けない」と選手は大きな自信を得た。

 

 技術の高さは8月の県高校1年生大会の圧勝劇で証明した。3試合で390点と爆発的な得点力を見せ優勝。相手チームが1人の選手に対して2人の選手でディフェンスをするダブルチームにきても軽々と突破する。それがコートに出ている5人だけでなく8人ができるから止めようがない。守ってもカバーディフェンスを有効に使い、試合巧者ぶりを発揮した。8人の1年生は勢いに乗れば手がつけられない強さがあり、接戦になっても「困難を楽しめるメンタルがある」(井場田コーチ)。

 

 他校にとって全国高校バスケットボール選手権大会(ウインターカップ)は、3年生の最後の大会。「3年生のために」との思いは強く、時としてプレッシャーになることもあるが、大分は挑戦者として気負いはない。一気に頂点を駆け上がる可能性は十分ある。

 

ボールハンドリングの基本練習を徹底する

 

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