明豊高校センバツ準優勝特集② 不完全燃焼の投手3本柱 リベンジの夏に燃える

2021/04/11
  • 高校野球

 投手陣でただ一人、昨夏の甲子園交流試合を経験した太田は、「観客の入った甲子園は別物だった」と振り返る。試合を重ねるごとに場慣れし、本来の投球を取り戻した。先発を任された3試合では粘りのピッチングで簡単に得点を与えず、試合をつくった。「中継ぎでも準備はしていた。先発の方が投げやすかったが、どの場面で投げても抑えるピッチャーになって勝利に貢献したい」と、常にストライク先行で追い込み、三振を取れる理想の投球を目指す。

 選抜高校野球大会後に、3月に卒業した前キャプテンの若杉晟汰(ENEOS)から連絡があり、「体が前に突っ込み過ぎていた」「ピンチのときほど冷静に」などのアドバイスを受けたという。同じ左腕の若杉が背負ったエースナンバーへのこだわりも強い。「夏は自分が背番号1を背負う覚悟で、これからの時間を過ごしたい」と静かに闘志を燃やす。

 

 三振を取れる投手を目指す太田虎次朗

 

 1回戦の東播磨戦では、制球に苦しみながらも7回から延長11回までロングリリーフで勝利に貢献した財原は「自分の実力を試せる場となった」と、続く2、3回戦でも右サイドから気迫の投球で相手打者を抑え込んだ。準々決勝以降は相手チームに左の強打者が多く、出番はなかった。「自分が左バッターに弱いのはわかっている。それをしっかり受け止めて、どんなバッターが並んでもゼロで抑えるピッチャーになりたい。京本、太田に任せきりだったので、自分が成長すれば投手陣の柱は太くなると思っている」と武器であるストレートを磨き、3本柱の一人として再出発を図る。

 

3番手として飛躍が期待される財原光優

 

 

(柚野真也)

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