全国高校サッカー選手権大会県予選 準決勝レポート

2018/11/13
  • 冬の全国大会

大分の安定感は変わらず

 

準決勝

大分 2-1 大分工業

 前半1-0

 後半1-1

 

 試合序盤は両チームとも硬さが目立ち、探り合いの様相になった。大分は中盤の3ボランチが巧みにポジションを入れ替え、パスをつないだが決定機をつくれずにいた。「大事に(パスを)つなぎ過ぎてシュートで終われなかった」と小野正和監督。相手の背後のスペースを狙うように指示を出した。

 

 試合が動いたのは前半17分、右サイドの空いたスペースを起点に攻撃を組み立て、ゴール前に詰めていた谷川海翔(3年)がGKの弾いたボールに反応。「ボールがこぼれてきたので相手のGKの動きを見てシュートした」と先制点を奪った。

 

 後半11分に同点とされたが、焦りはなかった。攻守の要として試合をつくった山口卓己(3年)は「狙いとするサッカーはできていた」と振り返るように、長短のパスを織り交ぜ攻撃の形をつくり、守備では高い位置からプレッシャーをかけた。決勝点は前線からの守備が相手のミスを誘いオウンゴール。勝者と敗者を分かつことが酷に思える結末となったが、大分が優勢に試合を進めていたことは明らかだった。

 

 3大会連続の全国選手権を逃し、悔しさから始まった新チームは、個々の技術の高さに加えて守備意識を浸透させ、安定した力を発揮できるようになった。全国高校総体を経験し、確かな自信を手に入れた今季の締めくくり。2年ぶりの決勝の舞台で10度目の優勝を目指す。

 

先制ゴールを決めた谷川海翔

 

(柚野真也)

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