冬の全国大会特集 駅伝男子 悲願の表彰台に向けて、機は熟した大分東明

2021/12/12
  • 冬の全国大会

 3本柱の間を走る4区間の選手選考と配置がレースのカギを握ることになるが、井上監督は「誰が出ても同じように入れるが、どんな状況になっても粘れる走りができる選手を選ぶ。大会直前まで出走メンバーと、誰をどの区間で走らせるか見極めたい」と勝負師としての勘を研ぎ澄ます。

 今年は夏場にコロナ禍で走り込みができなかったが、9、10月の高地トレーニングで脚力を鍛えた。「スピードとスタミナをつける練習をしてきたが、選手それぞれの特徴や体調によって負荷を変えた。型にはめず、データに頼らず、感覚を大事にしてきた」と井上監督。長年の指導経験による「さじ加減」で全国大会に照準を合わせて調整を進めてきた。不調の状態を発奮材料とするよう指導し、選手の滞在能力を引き出した。

 

 大会までの残り2週間、全国大会でのコース試走を終えて、イメージを明確にした。寸分も狂いなく、ピークを大会まで持っていけるかが腕の見せ所となる。「過去最高の走りができるように調整したい」(井上監督)と手綱を緩めることはない。

 

走るたびに自己記録を塗り替えるダニエル・ディリツ

 

 

(柚野真也)

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