ラストバトル〜3年生、最後の戦い〜 サッカー男子 決勝で敗れた大分工業 「3年生は今までありがとう。今日でひと区切りつけよう」

2021/11/27
  • 冬の全国大会

 最後のパスやシュートの精度が落ち、ゴールネットを揺らすことなく時間が過ぎた。試合終了間際に追加点を奪われ、試合終了。ゴールマウスからチームを鼓舞し続けたキャプテンの増田海斗(3年)は、「0−2というスコアに大きな差を感じた。俺らは弱かった。相手よりうまかったかもしれないけど、それだけでは勝てないってことが分かったと思う。最高のピッチでプレーできたことはうれしく思う。後輩たちには、負けた悔しさを忘れずに生かしてほしい」と話した。

 

 うなだれる選手に向かって、友成監督はポツリポツリと話し掛けた。「結果は真摯(しんし)に受け止めよう。2年生はまた頑張って3年生の分も頑張るように。しっかり戦ってきたのだから胸を張ること。今は難しいかもしれないけど、家に帰ったらありがとうを言えるように。親には感謝して、家族にも感謝して、必ずありがとうと伝えるように。3年生は今までありがとう。今日でひと区切りつけよう」。涙が止まらぬ選手に向かって「いいか、ここから出たら胸を張れ。下を向くな。いいか、自信を持って帰るぞ」と声を掛け、ロッカールームを後にした。

 

試合後に涙を流す大分工業イレブン 

 

 

(柚野真也)

 

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