ラストバトル〜3年生、最後の戦い〜 バスケ女子 無冠に終わった藤蔭「苦しく辛かったからこそ勝ちたかった」

2021/11/06
  • 冬の全国大会

 不完全燃焼に終わったのは岩崎も同じだった。準決勝の試合序盤で接触により足を痛め、動きは精彩を欠いた。ドライブからのシュートやインサイド、アウトサイドのどこからでも打てるジャンプシュートの成功率は低く、さらに前半で3つのファウルをし、アグレッシブなプレーは影を潜めた。試合後は「素直に自分の力が足りなかった。これまでやってきたことに自信を持てていたし、後悔もない。ただ、結果が出なかったということは何かが足りなかったということ」と敗戦の理由を見つけ出そうとしていた。

 

 梅徳、岩崎とも冷静に言葉を選んで質問に答えていたが、どんな3年間だった?との問いに対しては、歩んできた日々に思いをはせ、言葉が詰まった。「苦しく辛いことの方が多かった。だからこそ勝ちたかったし、もっとみんなとバスケがしたかった」と涙があふれた。2人は次のステージとなる大学で競技を続ける。「(プレーや判断の)引き出しを増やしたい」と完成度を高めることを誓い、会場を後にした。

 

ドライブで仕掛ける岩崎日香

 

 

(柚野真也)

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