全国高校サッカー選手権県予選前企画(6) 大分工業 パス志向から勝負強いサッカーに変換

2021/10/05
  • 冬の全国大会

 課題解決のため、夏休みは最後の部分にこだわり、強引であってもシュートを狙う意識を植え付けた。2年生ストライカーの迫宗次郎らは、「ボール保持」という哲学を崩してでも、相手の背後を突く縦のプレーを意識し、よりゴールに直結する動きが増えた。勝利の鉄則として得意なものを磨くのは当然だが、それだけでは相手に研究される。「自分たちに不足していたものを取り込み、相手の出方に応じて多様に勝負できるようになった」(友成監督)。

 

 さらに一発勝負のトーナメントを勝ち上がるために、無駄な失点をしないための守備構築も図った。GKでキャプテンでもある増田海斗(3年)と安定感が出てきた山本玲央(2年)を軸に、ロングボールを放り込まれても跳ね返す力が備わった。最少失点に抑えれば攻撃力が高いため勝機は増える。拮抗(きっこう)した試合においては三重野秀人(3年)の精度の高いプレースキックによる得点パターンも増えており、きれいなサッカーから勝負強いサッカーに変換している。

 

セットプレーからの決定機が増えている

 

 

(柚野真也)

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