春の高校バレー(男子) 両エースとベンチワークも光り、大分南が連覇達成

2020/11/10
  • 冬の全国大会

 もう一人のエース城井は序盤こそ波に乗れなかったが、「徐々に会場の雰囲気に慣れ、気持ちが高まった」と尻上がりに調子を上げる。抜群の跳躍力と力強さを備え、後衛に回れば強烈なバックアタック。この伝家の宝刀を効果的に抜き、相手の守備を惑わせた。後がない第4セットでは、羽田野の正確に撃ち抜くスパイクに城井の後方からの援護射撃がかみ合い、同点に持ち込む。羽田野が決めれば、城井も決める。好循環が続き、大堀のトスワークも次第に大胆になり、的を絞られない攻撃を構築する。

 

 第5セットが始まる前にベンチを離れ、全選手を会場の外に出した柿原茂徳監督のベンチワークも光った。「戦術的なことは何も言わなかった。 “冷静に気合を入れた”。1セット目の入りのようにリセットさせた」。この絶妙な間が先制の連続4得点につながり、同点に追いつかれることはあったが、一度もリードを許さずに試合を終えた。柿原監督は「連覇できたことは大きい。この経験は全国につながる」と語り、羽田野は「失うものは何もない。高校最後の大会を楽しみたい」と晴れ舞台に目を向けた。

 

 

優勝の瞬間、喜びを爆発させた

 

 

(柚野真也)

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