春の高校バレー男子県予選特集① 激しい先発争いがチームの底上げとなった大分工業

2020/10/25
  • 冬の全国大会

 レギュラー争いも激烈だ。大分工業は35人の大所帯。レギュラーは学年に関係なく、実力で決まる。特に正セッターはキャプテンの加嶋祐汰(3年)であろうと油断はできない。チームには良い意味で緊張感があり、エースの甲斐優作(2年)や、江崎監督が「ブロックが特にいい」と評す、目下成長中のアウトサイドヒッターの三代竜也(3年)など中心となる選手に勢いがある。「今までやってきたことを出し切って全国へ行きたい」(三代)と気合も十分。

   

 しかし、江崎監督は厳しい目を向ける。「自粛中も腐らずよくやってくれた」と前置きした上で、「まだ頭も体も休止している部分がある。勝負に対する気持ちや1点に対する執着が弱い」と言葉を続けた。目標を見失わないために、「勝つことによる効果、周りへの影響の大きさ」について事あるごとに説いてきた。

 

 県内では春の高校バレー最多出場を誇る古豪は2月の県高校新人大会で優勝したが、実はほとんどの選手にとってバレーボール人生初の優勝経験だった。大きな自信を得て、まさにこれからという時期の自粛。悔しい思いもあるが「どこも条件は同じ」と前を向く。他校のことは考えていない。自分たちがベストを尽くした先に優勝があると信じ、県予選までの残りのわずかな期間を走り抜ける。 

 

5年ぶりの優勝を目指す

 

 

(甲斐理恵)

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