春の高校バレー女子県予選特集③ 結束を深めた臼杵、限られた戦力で全力を尽くす

2020/10/21
  • 冬の全国大会

 「最後までやり抜くと決めていた」と残った金子ら3年生の存在も大きい。後輩をフォローし、技術的にも精神的にも不安定になりがちなチームの土台をしっかり支えている。「県総体の時のように焦りから崩れ、そのまま流されることが多い。落ち着いた雰囲気をつくり、気持ちでつなげていく。1年生には高校バレーについていけるよう厳しく指導したい」(金子)。昨年の春の高校バレー県予選では日本一になった東九州龍谷を追い詰めた経験を持つだけに、勝利へのこだわり、最後の大会へ懸ける思いは人一倍強い。

 

 試合経験が少ない1年生は、レシーブに重点を置いた実践型の練習の中で、2、3年生に追いつこうと必死だ。粗削りながら頭角を現してきた選手もいる。一人一人が自分にできること、チームに必要なことを考えながら練習に取り組んでいる臼杵。3年生中心のチームに比べると技術や連携に不安はあるものの、「前より思ったことを言い合えるようになった」と大西美里(3年)が話すように、逆境の中で“結束の強さ”という大きな武器を手に入れたようだ。

 

 精神的な部分が大きく影響するのが春の高校バレー県予選。「気持ちの面では絶対に負けない」と口をそろえる選手たちの思いこそが勝利への原動力になる。「センターコートに立つ」を合言葉に、チーム一丸となって大会に臨む。

 

結束力で優勝を目指す

 

 

(甲斐理恵)

  • LINEで送る

関連記事

ページトップへ