春の高校バレー男子県予選 粘りのバレーで大分南が初栄冠

2019/10/30
  • 冬の全国大会

 一方、持ち味の攻撃力が鳴りを潜めた別府鶴見丘は、積極的にサーブで崩しにかかるがミスから得点を与える悪循環が続いた。2セットを失い、後がない第3セット。絶対王者として君臨した3年生が意地を見せたが単発に終わる。エースでキャプテンの清田晟ノ祐(3年)は、「気持ちで負けた。試合前日の練習も緩みがあり、足元をすくわれた」と振り返ったように、狂った歯車は最後までかみ合わなかった。

 

 大分南はキャプテンのリベロ森田元希(3年)を中心に守備が崩れなかった。第3セットを失った直後に森田を中心に円陣を組み、「向こうは調子が良くない。自分たちはいつもよりミスが少なく、決めるべきところでスパイクが決まっている。3セット目は自滅しただけ。自分自身のプレーに集中しよう」と呼びかけた。

 

 国体や学校の行事でチームを離れることの多かった柿原監督は、練習メニューからチームづくりまで全てを託したキャプテンを「森田監督」と呼ぶ。もつれる展開は織り込み済みだったが、森田の発破でチームの空気が変わるのを感じた。“森田監督”を中心に選手に考えさせる指導が実り、最後まで集中して、粘り強くボールを拾い続けた大分南が、初優勝を成し遂げた。

 

春の高校バレー初出場となる大分南

 

(柚野真也)

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