ヴェルスパ大分 開幕戦で見えた収穫と課題 【大分県】
2023/03/13
- ヴェルスパ大分
しかし、後半は交代カードを5枚切って、攻撃を活性化して持ち直した。この反撃の原動力となったのが、2年ぶりに復帰した瓜生昂勢と金子雄祐を中心とした高いポゼッション(ボール保持)と藤本拓臣の突破力、中野匠との連係を生かしたサイド攻撃だった。「(ベンチから試合を見ていたときに)中央を固めていたので、サイドで起点をつくって勝負できると思っていた」(藤本)。
後半の内容を振り返ると、大分の優勢が目立った。攻撃の矢印がゴールに向かうことでシュートが増え、中盤の空いたスペースを起点にサイドに展開。藤本がドリブルで仕掛け、クロスを入れる。結果的にゴールにつながるシーンはなかったものの、敵陣深くまで攻め込んだ。この後半の戦い方について、「コンビネーションに問題はない。チャンスはつくれたので、あとは決め切る力だけ」(山橋監督)。「(パスの)出し手と受け手のタイミングさえ合えば問題ない。得点の確率を上げるためにシュート数を増やしたい」(瓜生)と手応えを得ている。開幕戦に敗れたものの、3年目の山橋監督が目指すスタイルは洗練され、機能したことは収穫と言えそうだ。
ドリブル突破で流れをつくった藤本拓臣
(柚野真也)