ヴェルスパ大分 王者奪還目指すシーズンの初陣を白星で飾る

2022/03/16
  • ヴェルスパ大分

 後半は、さらにパステンポを上げて、両サイドにパスを散らしてスペースを作りたかったが、昨季6位のソニー仙台FCも力があるチーム。コンパクトな守備が崩れなかった。スコアレスのまま試合が進み、攻めあぐね、ミスからカウンターを受ける場面が増えたが、在籍8年目の生え抜きアタッカー利根瑠偉が流れを変えた。後半24分に左サイドでボールを持つと、キレのあるドリブルで突破し、クロスに中村真人が頭で合わせ先制点を演出する。山橋監督は「瑠偉の突破が全てだった」とたたえた。

 

 追加点こそ奪えなかったが、その後の試合運びは盤石。中盤の底に位置する篠原が危険の芽を摘むだけでなく、コーチングで味方を動かし、決定機をつくらせずに試合を終わらせた。山橋監督は「30分の1ではあるが、開幕戦で勝つことはこの後の試合にいい影響が出る」と白星スタートを素直に喜び、篠原は「昨年は序盤に苦戦して尻上がりに調子が良くなったが、今年は2年ぶりの優勝が目標。やりたいサッカーをブレずに、突き詰めたい」と語った。

 チームは迷いなく一つの方向性に進んでいる―。そんな印象を強くした開幕戦だった。

 

先制ゴールをお膳立てした利根瑠偉

 

 

(柚野真也) 

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